hanakota horse club

中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

※更新情報追記※【GⅠ 天皇賞・秋】3強の比較は“脚の使い方”にて

10/31(日)正午過ぎ更新情報

すべては天気予報をちゃんと見ていない自分が悪いのですが、事件は昨晩、全国に8人いるhanakotaファンへブログの更新をお知らせしたときでした。

ワイドウさん「そして明日の府中は雨か…」

ん?どういうこと……?という感じでして、恐る恐るYahoo 天気の雨雲レーダーを見てみると……、結構な雨予報になっていたんですね^^;

いまのところは降っておらず、「案外良馬場でいける?」とも思えなくはないのですが、それこそ天気は神のみぞ知る……、となりますので、1滴も降らないことはなく、少しは馬場に影響が出ることを前提に、印は以下のように入れ替えたいと思います。

◎ 3枠5番 エフフォーリア
本命は変えません。むしろ雨が降ることで、この馬により有利になると見込んでいます。コントレイル、グランアレグリアが、エフフォーリアより瞬間的なスピードで絶対的に勝る分、それが削がれる条件に変わるのであれば、俄然この馬に優位な条件になるはずで、相当に渋るようなら、自信を持ってアタマにくる馬券でいくことも視野に入ってきます。

〇 7枠14番 カレンブーケドール
道悪でスタミナ戦になるなら!やはりこの馬の評価は上げざるを得ません。これもエフフォーリアと同様、コントレイル、グランアレグリアが持つ直線スピードが削がれるのであれば、前で粘り込みを図るこの馬の長所がより活きることになります。

▲ 1枠1番 コントレイル
ここも順番的には変わっていませんが、不安視される展開のリスクは当然あり、かつ自身の長所が活かされない条件へと変わることを踏まえ、“普通に勝っておかしくない▲”から、“底力もあるし勝つことはあると思うけど……、の▲”に評価としては下げたかたちです。

△ 5枠9番 グランアレグリア
アーモンドアイに“普通に勝った”4歳時の安田記念は、実は稍重で、それなりにタフな条件ではありました。しかし、それはあくまでマイルでの話。2000mで分散して脚を使うのでは、コントレイル、エフフォーリアの持続力にはかなわないでしょうし、溜めたとてスピードが削がれる馬場になっていれば、エンジン全開!とはならないはず。馬場が渋ることで最も割を食う馬ということで、△の一番手まで印を下げました。

△ 2枠4番 ポタジェ
これも序列は変わっていませんが、消すか消さないかは悩んだところで、本格的な道悪になれば、初めての58㎏もかなり効いてくるとみられ消しとするものの、いまのままそこまで削がれないのであれば、評価を落としたグランアレグリアが馬券の圏内から姿を消すことも想定し、抑えておこうという魂胆です。

道悪になって抑える馬:
4枠7番 ワールドプレミア、8枠16番 ユーキャンスマイル、2枠3番 モズベッロ
この3頭は、より馬場が悪化すればするほど買い足すという意味での3頭としていて、悪化すればするほど、点数を増やしていくという意味となります。

さすがにモズベッロが仕事をするまでの悪化は、いまの予報を見る限りでは考えられませんが、道悪でパフォーマンスが落ちる可能性が高いコントレイル、グランアレグリアに対し、2頭とは逆の適性(スタミナ)を持ち、58㎏の斤量経験も持つワールドプレミア、ユーキャンスマイルは馬券に組み込んでおこうと思います。

いわゆる「秋 古馬三冠」なんて言われる天皇賞・秋ジャパンC有馬記念ですが、今年もその季節がやってきました。

日本競馬がよりスピードを重視する育成・環境整備に偏重していくなか、世界の潮流にしてもトップカテゴリーが2400mから2000mへとシフトする時代において、今年もまた豪華なメンバーが府中のターフに顔を揃えます。まさにトップのなかのトップが集う舞台!今日は、天皇賞・秋を予想してまいります。

きちんと仕事、してますね

では早速、このレース最大の注目ポイント!コントレイル、グランアレグリア、エフフォーリア(書く順番かなり迷いますw)の能力比較から……、といくところかも?ですが、その前に今週の馬場について触れておきたいと思います。

今年の秋の府中は、ここ2、3年と比べ、開幕から多少の影響は受けたものの、雨による傷みは少なく、Aコース最終週となった先週にしても、見た目はラチ沿いが荒れているように見えても、そこを普通に走っており、外差しもそこそこ目立ったいたとはいえ、内側の最短距離を走るのと、ロスは被るけどキレイな外を走るのとが、ほぼほぼイーブンな状況。かつ時計も先週行われた2000mの条件戦(2勝クラス、3勝クラスで1レースずつ)は、いずれも2分を切る時計で決着しており、状態は良好。相当に速い馬場となっていました。

そこからBコースに替わった今週はどうか?と言うと、東京競馬場の馬場造園課さん、きっちり!仕事してきましたね。

もうこれは“型通り”と言って良いと思いますが、先週時点では多少の傷みがあり、そこを走るには、少しタフさが必要とされていたラチ沿いが“すっぽり”カバーされていて、今日の芝のレースでは、まさにインコースを通った馬のパラダイス状態。内と外の馬場差がなくなったことで、より最短距離を走ってくる馬に有利な条件へとリフレッシュされています。

そして、当然のことながら時計は引きつづき速く、10レースにあった3勝クラスのマイル戦では、先週のGⅡ 富士ステークスよりも速い1分32秒7で決着。そうなると騎手の意識も「内へ内へ」となることから、その10レース 紅葉ステークスの1番人気、ランドオブリバティが巻き込まれた、これぞ“前が壁”のように、内へと密集する馬群で、何か不測の事態が起きることは、“想像し得ること”として、アタマの片隅に留めておきたいところです。

スピードが出る馬場なら……

もう言ってしまいますが、明日のレースが良馬場、しかもスピードが存分に活きる馬場で開催されるのであれば、3強での決着とみて大方、いや、それ以上に可能性は高いと思っています。

なぜなら、これは私が論ずるまでもないことですが、この3頭、コントレイル、グランアレグリア、エフフォーリアは、脚の使い方こそ、それぞれに異なる部分はあるものの、いずれも非凡の枠を超えた走力、つまりスピードは十二分に持っていることは明らかで、それが活かせる舞台、馬場がすでにそろっているのであれば、ほかの14頭が馬券に絡むことは至難の業と言っても過言ではないでしょう。

加えて、並びや展開を一旦無視すれば、3頭とも枠順には恵まれており、対して3頭“以外”の筆頭格であるカレンブーケドールは7枠14番。不気味さのあるヒシイグアスにしても、初めてのGⅠ、しかもそれが58㎏で出走しなければならない天皇賞、それの8枠15番枠へと追いやられたわけですから、各世代を代表する3頭による決着になる公算が、まずは相当に高いということを前提に考えています。

では、その3頭なかで“どの馬が最も強いのか”に話は入っていくのですが、これには前述した“脚の使い方”がポイントになります。

3頭のなかで使い方が一番わかりやすいのはグランアレグリア。これは単純に「32秒台で上がってこれますか?」ということで、レースの終い3ハロンを33秒を切るタイムで上がってこられるのは、強い3頭と言えどグランアレグリアだけでしょう。

対して、32秒台が出せない(と思われる)コントレイルとエフフォーリアは、3ハロンよりも長い距離、すなわち4~5ハロンを速く走ることで、いわゆる“長く良い脚”に適性がある馬です。

とくにエフフォーリアは、レースレコードのダービー、スローからの瞬発力勝負になった共同通信杯で33秒4という上がりを計時しているとはいえ、血統(エピファネイア×ハーツクライ)や、ダービーでは“キレッキレ”のシャフリヤールに屈しているあたり、この33秒4という上がりは、この馬の極限に近いものと思われ、グランアレグリアが32秒台の上がりを出せる展開になれば、成す術もないかも?といったところです。

コントレイルに関しては、この馬を一躍有名にした東スポ杯の上がりが33秒1ということで、斤量が増えたとて成長もしているはず……、であり、グランアレグリアに比肩する上がりを出せる可能性はあるものの、実際に東スポ杯より速い上がりは出したことがなく、それは条件に恵まれたレースがなかったと言えばそれまでですが、先ほど「成長もしているはず」とは言ったものの、初めて背負う58㎏が地味に効いてくることも考えられるため、ここでグランアレグリア並みに切れてくるとは思えません。

それでも、エフフォーリアとの比較では、短いスパン、つまり3ハロンでのスピードは血統からも持っている可能性は高く、入った枠順の差でグランアレグリアが全開の上がりを魅せたとしても、グランアレグリアよりも前にいれば、凌ぎきるだけの瞬発力は兼備している馬だとみています。

まとめると、コントレイルを基準に、グランアレグリアは「コントレイルよりも速い脚はあるけど、短いスパンでしか使えない」。エフフォーリアは「コントレイルよりも速い脚はないけど、長いスパンで脚が使える」となり、展開がグランアレグリア寄りか、エフフォーリア寄りかのどちらかによって、この2頭の雌雄は決し、コントレイルはどちらにも対応できそうな分、注文がつく2頭に対し、適性・能力という点で優位に立つ存在となり、それが現在のオッズに示されている……、といったところでしょうか。

3強で決まる!とは言ったけど……

ここからは印です。私の最終的な見解として、ここまで考察してきた“今回のレースにおける”3強の序列。また、基本は3強で決まると思うものの……、もし絡むなら……、ということで、“それ以外”の馬からも少し紹介していきます。

 

◎ 3枠5番 エフフォーリア
本命は史上3頭目の3歳馬での戴冠をねらうエフフォーリアにしました。理由は、先ほど述べた“長く脚を使う展開”になるから、というか、この馬、もしくは、この馬よりも終いの決め手で劣るカレンブーケドールが、その展開をつくり出すと考えているからで、言い換えれば時計は速いけど、上がりは掛かる展開を、場合によっては「自分でつくってしまえば良い!」という思い切った騎乗ができる鞍上の胆力も込みでの本命です。

仮に早めに仕掛け、それにグランアレグリアが着いてこず、それにより終いの決め手に屈する、ダービーのような決着もあるかもですが、いまの府中の馬場で並みの馬ならともかく、エフフォーリアクラスの馬が自分のペースで仕掛けて止まるとは思えず、その点からも、馬券の軸としての信頼も十分!ということで、この馬から入ることにしました。

 

〇 5枠9番 グランアレグリア
この馬のすることはシンプル。「エンジン全開の末脚を引き出す」ことに尽きるわけで、そのために序盤はポジションを多少“くれてやる”ことになると思います。

しかし、後ろから外を回して届かないかもしれませんし、もちろん体調面で万全なら!ですが、いまの馬場状態で、この馬の脚力があれば、32秒台で上がってくることは可能なはずで、引き出されたときには、本命にしたエフフォーリア、またコントレイルといえど、歯が立たないだけの破壊力は、これまでの戦績からも実証済み。エフフォーリアに向く展開にならなかったらコレ!ということでグランアレグリアを対抗にしました。

 

▲ 1枠1番 コントレイル
脚の使い方からすれば、「本命はコントレイルじゃないの?」なんですが、この馬を本命にしない理由は2点。1つは初めてとなる斤量で、決して馬体が大きくないコントレイルにとって背負ったことのない58㎏は、接戦になればなるほど効いてきてしまうはずで、これが脚に“甘さ”をもたらしてしまうのでは……?という不安。

もう1つは、いまの馬場状態における1枠1番で、実は先行したい、するしかない!みたいな馬もいて、それらがラチ沿いで壁になる―ーそれこそ土曜日のランドオブリバティと同様の窮地に追い込まれる可能性は、やはり念頭に置いておかねばならず、これら2つが杞憂に過ぎなかった……、という場合は、脚の使い方の話から、勝ちに最も近い存在であることは認めつつ、勝って不思議のない▲としました。

 

△ 7枠14番 カレンブーケドール
「『それ以外』とか言いながら、結局そこかよ」みたいな声が聞こえてきそうですが、3強以外の地力を考えたとき、またカレンブーケドールという馬のタイプを考えたとき、この馬には“先行して自分でレースをつくる”という強みがあり、どんなレース、条件でも及第点以上のパフォーマンスが出せるのは、3強を除くほか14頭のなかにおいては、やはりアタマひとつ抜けた存在と言えるでしょう。

で、ここからは願望も込みなのですが、先ほどエフフォーリアのところでも触れたとおり、勝つ、ないしは馬券圏内に食い込むなら、エフフォーリアよりも早く仕掛ける必要はあるため、「いっそのこと大逃げでも、かましてくれないかな~?」なんてことを思っていて、スタミナ面で不安のあるグランアレグリアが競り落とされれば、この馬が風穴を開けるシーンが、「あるかもな~」くらいでいます。

 

△ 2枠4番 ポタジェ
私が結婚したいくらい好きだったルージュバックの弟だから。ではなく、とにかくタイトに回ってくることが求められるいまの馬場で、ポジションを主張する川田騎手。そして川田騎手騎乗の成績がパーフェクト(5戦5勝)であり、入った枠は絶好の2枠4番。

ここまで揃うか!?というほど“走る前の”条件が整ったということで、この馬が絡む馬券はちょっとだけ買っておこうと思います。さすがに姉の無念を晴らす!まではいかずとも、3強のいずれかが進路を失ったり……、でもしたときには、姉の無念に一矢報いる!くらいの仕事はするかもしれません。


一応、3強以外の馬についても、カレンブーケドール、ポタジェの2頭を△としましたが、カレンであれば、3着だった春の天皇賞以上に大胆なことはしなければならず、ポタジェにせよ、毎日王冠におけるシュネルマイスター、ダノンキングリーとの力差をみれば、3強に割って入る地力は明確になく、やはり昨年のジャパンCのような決着になるというのが、どこまでいっても私の見解となります。

それだけに馬券をどう買うか?は、なかなかに熟慮を必要としそうなところですが、それは今夜、そして明日の午前中にでも悩み抜くことになりそうです。

これで秋のGⅠはひと段落し、再来週のエリザベス女王杯から年末までは怒涛の7週?8週?連続GⅠ!!来週は少しお休みさせていただいて、再来週からはまた、皆さんとお会いできればと思います。