hanakota horse club

中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

【GⅠ 桜花賞】今年はちょっと、潮目が違う?

今週からが!春競馬開幕!!ということにします。もう先週、先々週はなかったことにしてwwwクラシックですから気分を、そして潮目を変えるべく!今日は桜花賞の展望を行ってまいります。

Twitterやってます。ブログで予想するレース以外のこともTweetしていますので、ご興味のある方は是非!

twitter.com

ひと味違うメンバー構成

桜花賞というレースは、牝馬クラシックの第一戦目であると同時に、3歳牝馬における現時点でのマイル頂上決戦という見方もできます。

すなわち、このレースへ駒を進めてくる馬というのは、基本的にはマイルを最長距離とし、1400m、場合によっては1200mのレースを使ってきた馬も「マイルまで!しかも同世代の牝馬限定!クラシックとあらば!」とばかり、短距離志向の強い馬が例年であれば数頭は出走してきます。

しかし、今年のメンバーを見渡してみると、1200mを使ってきた馬は少なく、ナムラクレアを筆頭に、経験はあっても1200mでは差す競馬をしてきた馬ばかりが顔を揃えており、テンからガンガン飛ばしていくザ・スプリンターと言える馬は1頭もいない構成となっています。

このことから、テンの入りが速くなることはさほど考えづらく、何が何でもでハナを取りにくる馬がいたとしても、ペースは常識的なマイルのそれに留まることが想定されます。

そのため、先行してレースの主導権を握りたいウォーターナビレラあたりにとっては、遮二無二飛ばしていくスプリンタータイプの馬がいないことで、レースそのものをコントロールしやすくなり、ナミュールをはじめとする後続の末脚自慢を出し抜くのに、またとない条件が整っていると考えることができます。

例をあげるとすれば、ドンピシャで当てはまるのが2015年、レッツゴードンキが勝った年。2017年、レーヌミノルが勝った年も見方によっては該当する早め抜け出し決着があり得るメンバー構成となっているわけです。

youtu.be

※勝ったレッツゴードンキはワイドウさんの大好きな馬。馬群に沈んだルージュバックは私の大好きな馬で、弟は大阪杯を勝ったポタジェです。

youtu.be

どうしても昨年の阪神JFや、前哨戦のチャーリップ賞、クイーンCが豪快な差し決着だったため、そこで勝ったサークルオブライフ、ナミュールプレサージュリフトらに注目は集まりがちですが、今年に限れば、先行馬の出し抜けは想定しておくべき決着パタ
ーンと言えるでしょう。

注文が付く人気の差し馬

いつもであれば、多くの注目を集めるこちらから紹介するのですが、今日はまず“先行馬に有利なメンバー構成”ということから始めさせていただきました。

と言うのも、現在1番人気のナミュールをはじめ、サークルオブライフ、プレサージュリフトには先週のエフフォーリアと同様、明確な、また“やってみないと!”な不安材料があるからであり、この不安材料があるうえで、メンバー構成が先行馬有利となれば……!という見立てからこのような建付けと致しました。

では、人気上位に推されている3頭について、それぞれの不安な点をあげていきましょう。

ナミュール

  • 貧弱な体質ゆえ、攻めきれていない
  • 出遅れのリスクが高い
  • 大外枠

サークルオブライフ

  • 短期間に2度の遠征
  • キレよりもパワーが勝るタイプ
  • 桜花賞に強い国枝厩舎所属と言えど、これまでの馬と臨戦過程が異なる

プレサージュリフト

  • 出遅れのリスクが高い
  • 実績経験が乏しく、ながれに乗れない?
  • 右回りを走ったことがない
  • 初の関西遠征

どれもこの時期の、しかも強い3歳牝馬にありがちな不安材料となります。ナミュールはこれまでの過程から、プレサージュリフトはキャリアから、まだ体質の強化ができておらず、攻めきれず仕上げられないという歯がゆさも抱えています。

しかもこれらの不安があることに加え、ナミュールプレサージュリフトが同じような不安を持っていたアーモンドアイほど強いか?と言われれば、現時点では「ノー」と断言して良く、さらに!ナミュールに関しては大外枠と、不安のうえに不安を塗り重ねるかたちとなってしまいました。

それから、サークルオブライフにしても、エンジンの掛かりがお世辞にも良いとは言えず、Bコース替わりの内優勢の速い馬場で瞬発力が問われ、かつ先行馬が止まりづらい馬場ともなれば、先ほど述べた“先行馬有利のメンバー構成”というマイナス要素とが相まって、良い脚で外を追い込んだとて、それがどこまで届くか?は、“やってみないと!”でしかありません。

まとめると、ただでさえ先行馬に向いたメンバー構成にも関わらず、実績上位の差し馬は、それぞれに自身の課題があり、しかも馬場を考えると苦しい枠順にも入ってしまった……、となっていて、地力は評価できても、軸にはしづらい存在と見立てています。

今年のパターンならコレ!

では印です。今年の桜花賞は例年とは少し趣が異なるという点から、本命も趣の通り、この馬からいきたいと思います。

◎ 1枠1番 ナムラクレア
この馬が「マイルの馬か?」と問われれば?「否」となりますが、こと今回については速く内が良い馬場状態、そのなかで引き当てた1枠1番。それにこの馬自身、レースレコードでの決着となったフィリーズレビューを2着に敗れたとは言え、外を回してのタイム差なしのもの。

いまの速い馬場をこなすのに必要な要素、能力がベストマッチしたと捉えることができます。今年は例年とは様相が異なるからこそ!本命もいつもとは考え方を変え、この馬から入ろうと思います。

○ 3枠6番 ウォーターナビレラ

対抗も趣向の異なる今年らしく、先行馬のウォーターナビレラをチョイスします。理由は先ほども述べた通り、レースをコントロールしやすいメンバー構成であること。それにペースコントロールにおいては絶大な信頼をおける武豊騎手が機乗すること。それに、スムーズに先行馬しやすい内めの枠に入れたこともプラス材料でしかありません。

しかし、対抗に落したのは、外側に2頭先行馬がおり、被されてペースを握られてしまう可能性があるためで、そうなるとやや苦しい立ち回りを求められるのでは?という不安がなくはないためでです。

▲ 8枠18番 ナミュール

ポテンシャルではメンバー最上位の馬とみて間違いないでしょう。ですが上述の通り馬がまだできておらず、ポテンシャルをレースで発揮できる状態へと持っていくことが難しい点は拭いきれない不安として確かに存在しています。

それでも、素材の良さだけで勝ちきる能力はあるため、如何にもらしい単穴(▲)とします。

△ 7枠14番 プレサージュリフト

ポテンシャルが高く、勝つ、もしくは馬券圏内に食い込む可能性は十分。これはナミュールと同様です。印を下げたのは不安材料にあげたキャリアの浅さと、初めてとなる関西遠征がナミュールよりも多い項目として存在してるからです。

△ 8枠16番 サークルオブライフ

これも先にあげた2頭と同じで、能力は買うものの、明確に、かつ“やってみないと!”な不安材料があるため、きてもおかしくない△といった次第です。

△ 4枠8番 スターズオンアース

こういう“どこを使っても2、3着”という馬は、掲示板止まりなことが多く、遠征実績が豊富とは言えない関東所属馬でもあるため、結果「まあ掲示板止まりだよね」となるシーンは想像に難くありません。でも、内・前有利の馬場でしれっと圏内にいる余地は条件的にはあるため、鞍上の魅力も込みで抑えておこうと思います。

△ 4枠7番 サブライムアンセム

ナムラクレアに勝った馬なので抑えてはおきます。けれども脚の使い方、もとい前走の勝ち方は、ハイペースに乗じて、さらに進路を確保できたからのものであることから、もう一度そのパターンでいけるか?が未知数なため、ナムラクレアとは対象的にこのくらいの評価に留めておきます。

☆ 6枠12番 ベルクレスタ

実はこの馬、クイーンCの上がりは0.1秒とはいえプレサージュリフトより速いんです。なので、同じだけの決め手を使えるのなら、プレサージュリフトだけでなく、ナミュールやサークルオブライフとも組みできる末脚があるとも考えられ、追い込んできたのは……、なんと!のパターンで、先に紹介した3頭でなく!この馬が差し込んでも不思議ないとみて、穴馬に推奨させていただきます。

今日は「レースの潮目が例年とは違う」ことに着目し、ナムラクレアから入るということで多めに印を打ちましたが、基本的には速い時計を持っているか、速い上がりを持っている馬で印の馬たちは構成しています。

この春は悪いながれがつづいていますが、ここらで私自身の潮目を変えていきたいところです。結果はどうあれ、来週も皐月賞の展望を行ってまいりますので、部分的にでもご参考いただけるものがあればうれしい限りです。