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中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

【GⅠ 宝塚記念】自ずと立った白羽の矢

今日は上半期の締めくくり!グランプリの名に相応しい豪華メンバーが出揃った宝塚記念を展望します。

※当日の馬場状態などを考慮した更新情報はTwitterにて

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逃げ・先行馬は多けれど……

今年のメンバー構成は豪華であると同時に、逃げ・先行馬が非常に多い顔ぶれとなっていて、キャリアのなかで逃げる、ないしは先行してレースのながれをつくった経験のある馬が実に11頭もおり、パンサラッサを筆頭に“何がなんでも!”マイペースに進めたいという馬も少なくはありません。

しかし、パンサラッサについてはやることが決まった馬であり、この馬のハナはほぼ100%確定的。この後ろも脚力やスタートの上手さなどを考えればタイトルホルダーがすんなりと番手に収まることができる枠順・並びであり、隊列はスムーズに決まったうえで、レース全体のペースコントロールはタイトルホルダーが行っていくものと想定されます。

場合によっては、逃げる以外に手段のないアフリカンゴールドあたりが過度に主張する可能性もありますが、元々は逃げ馬でないことを考えると、タイトルホルダーに“なし”を付けるまでには至るとは思えず、レースの展開はタイトルホルダーが主導権を握るかたちで進んでいくことが規定路線といったところでしょう。

降らなければ止まらない馬場

今夜から明日にかけての宝塚市の天気は概ね晴れ。夜に少し降るようですが、土曜日の午後に降ったような弱い雨とみられ、馬場への影響はさほどないように思われます。

そうなると、先週に引きつづきまだ開幕2週目ということもあり、基本的には内・前有利の馬場となり、時計は比較的速く、止まりづらい状態にあるため、多少キツいながれになったとして、内回り特有のコーナー形状、短い直線とが相まって先行馬に有利な馬場状態になることが予想されます。

もちろん、明日も大気の状態は不安定なため、突然の大雨なんかが降る場合もありますが、そうなると予想そのものを変える必要があるため、ここではまず“雨は降っても大したことなく良馬場”を前提に、内・前有利の止まりづらい馬場状態。これをベースに予想を組み立てていきます。

条件的にはコレしかないっ!

逃げ・先行馬は多いけどすんなり隊列は決まりそう、内・前有利の良馬場。この2点を前提に印はこのようにしました。

◎ 3枠6番 タイトルホルダー
いまの充実度、速い脚が要らない舞台設定、斤量経験、さらに関西遠征に実績のある厩舎と、条件的に追い風となるものが非常に多く、しかも枠順と並びから展開的な不安も少なくなったとなれば、自ず白羽の矢はこの馬にを立てることとなりました。

それでも展開的な不安要素がゼロではないため、タイトルホルダーがこない馬券も用意するつもりですが、基本的にはこの馬を中心に組み立てていく予定で、仮に道悪になっても後ろの馬の鋭さが削がれるという点から、タイトルホルダーの◎は変えないつもりでいます。

 

▲ 4枠7番 デアリングタクト
実はタイトルホルダー以外にコレ!といった買う決め手がないため、今日の印に対抗はなし。▲(単穴)を2頭にして、あとは△とします。

で、▲の1頭目はデアリングタクトにしました。理由としては、上がりの掛かる差し勝負がこの馬の本質であり、ゆえに道悪の桜花賞の圧勝があると考えており、またベストパフォーマンスは秋華賞と言えるため、今回の舞台設定がは悪いわけはありません。

しかし、状態的に前走より上が現状であるのか?は、やってみないとでしかなく、2走ボケがくる可能性も十分にあるため、あくまで往時のデキ、能力なら!で単穴としています。

 

▲ 5枠10番 ヒシイグアス
距離が持つか?が読めないところですが、着実に地力は強化できており、ここで距離をこなしても不思議ではないと思っています。

小回りの高速決着が理想となるため、良馬場であればそれも理想的。ただし堀厩舎は関西での成績に信頼が置ける厩舎ではないため、適性が発揮されればで単穴の2頭目です。


△ 1枠1番 オーソリティ
安定してとはいえ、いずれも条件がこの馬向き、つまり左回りの仕掛けが遅い展開でしか走っておらず、今回なるであろう消耗戦的な展開ではパフォーマンスを下げることが想定されます。

しかし、晴れていれば内・前有利の馬場状態を味方とし、目下の充実度で粘り込むこともできる可能性があるとみており、どこまで適応できるか?で△としました。

 

△ 2枠4番 エフフォーリア
調教で出たブリンカーの効果で走りは戻ってくるかも?しれません。ですが、鹿戸厩舎というのは堀厩舎以上に関西遠征での実績が乏しく、エフフォーリア自身に斤量経験がないことも不安点となります。

また、先行馬が多いメンバー構成のなか、位置取りを悪くする可能性があり、最大10頭前後を差しきるだけの持続能力があるかは?なところ。これはダービーや天皇賞・秋のパフォーマンスからも真逆の適性が問われることとなり、同じく異なる適性が求められた有馬記念とは斤量、捌く頭数が違うため、正直言うと懐疑的な要素はかなり多いと言わざるを得ません。ただ引いた枠順はかなり良いため、良馬場でスピードが活きてくれば、再び現役最強の名を取り戻しても不思議ないといったところでしょう。

 

△ 7枠15番 ディープボンド
タイトルホルダーに展開的な不安があるなか、スタミナで押し切るならこの馬が最有力とみていました。が、入った枠順がなぁ……、といったところで、今回は先行したい馬が多くいるなか、この外枠に入ったということは、積極的にタイトルホルダーの近くを取りに行くなら相当に脚を使うことになり、かといって控えてしまうと馬群の外を終始回らされる羽目になり……、どちらに転んでも相当以上に上手く運ばなければなりません。

その“上手く”がかなう芽がないことはないため、△は打っておきましたが、基本的には苦しい立場という見立てでいます。


道悪要員

7枠13番 アリーヴォ
7枠15番 キングオブコージ

もし大雨でも降って道悪になるようなら……、で2頭に触れておきます。どちらもスタミナ系の差し馬となり、馬場が渋ることで前に行く馬が良馬場のときより確実に多く垂れてくると想定できるため、それを拾って着順を上げてきそうなアリーヴォとキングオブコージの2頭を道悪要員として取り上げておきます。

なお、道悪になった場合は、高速向きのヒシイグアスを消しにし、替わって2頭を買い目に入れる想定です。

消した馬ではパンサラッサ。元々距離に不安があるため、この枠からでは内側に少なくとも5~6頭はポジションを取りにくる馬がおり、これだけの頭数を越えてハナを取るには結構な脚を使わされる可能性が高いです。それでは残りきるのは難しいだろうという見立ての下、今回は見送りとさせていただきました。


安田記念は的中したとはいえ、今年のGⅠは、というか競馬の成績そのものが……、な上半期ですが、グランプリで一発っ!を願いつつ、少しずつでも借金を返していきたいところです。

夏の間はGⅠほどではないにせよ、ブログの更新を行うつもりでいますので、Twitterと併せチェックいただけるとうれしい限りです。

まだ帝王賞もあるし、競馬はいつでもどこでもやっていますので、私たち競馬バカには“終わり”というものはありませんが、ひとまずの区切りということで御礼を。

今シーズンもお付き合いいただき、ありがとうございました!