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中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

【重賞ポイントチェック_皐月賞(2018)】フルゲート割れも納得!主役不在も多士済々

いやぁ、もう鮮烈の一言!

確かに本命は打ったものの、それはラッキーライラックがある程度スムーズさを欠くと踏んでいたからで、アーモンドアイ自身があそこまで絶対的なパフォーマンスを披露するとはまったくの想定外でした。

それに、ラッキーライラックも100点をつけていい立ち回りを見せていたわけですから、ルメール騎手の口から「トリプルクラウン」の言葉がでるのも納得の鮮やかな勝利だったと言えるでしょう。

さて、今日は予定通り皐月賞のポイントチェックをお届けするのですが、中身は予定通りではありません。

もちろん、それはダノンプレミアムの回避があったからで、替わりにどんな企画にするか少し悩みましたが、よくよく考えてみれば、今年のクラシック世代はダノンプレミアムがいなくともハイレベルと言っていい、それだけ能力の高い馬が集まってるわけですから、結果主役不在のフルゲート割れとなってしまったとはいえ、それにふさわしいだけのメンツは揃っていると捉えてよいでしょう。

ということで、今日のポイントチェックは、皐月賞を予想するうえでの基本の「き」、前哨戦別の注目馬紹介をやってみようかと思います。

では早速、最大の登竜門、弥生賞から。

弥生賞
注目馬)ワグネリアン、ジャンダルム、サンリヴァル

ダノンプレミアムの圧勝劇が鮮烈でしたが、2~4着の3頭も例年であれば主役級の扱いを受けておかしくない精鋭揃い。

特にジャンダルムとサンリヴァルは、スケールでは上位2頭に及ばないかもしれませんが、舞台となる中山2000mを複数回、しかも多頭数も経験している点は侮れないポイントです。

そのため、比較的紛れも多い皐月賞において、この2頭は抑え必須の2頭だと言えます。

ワグネリアンについては、個人的にワケあって、ここでは触れません。

そこはあしからず。

スプリングステークス
注目馬)ステルヴィオ

エポカドーロもいい競馬したよね?という意見もおありかと思います。

私もあのレースだけなら、それは同意見です。

しかし、これまで戦ってきた相手関係、同型の馬が多いここでは、以前のレースとは違い"上から目線"で自分のペースで運べるとは思えませんし、洗礼を浴びるとみたほうが妥当でしょう。

対して、完全なマイペースに持ち込んだエポカドーロをギリギリとはいえ差しきったステルヴィオは、これまでの大外一気とは違う競馬ができたことには一定の評価をしており、内でロスなく立ち回ることができれば好勝負に持ち込める可能性はあるとみています。

ですが、1800m以上に距離が延びることがプラスとは思えず、外枠なら消してもいいと考えています。

また、3着以下に関しては、着差からもわかるようにここは明らかに敷居が高く、今回は見送りで問題ないでしょう。

共同通信杯
注目馬)オウケンムーン

勝ちっぷり、走破時計とも、過去にこのレースをステップに飛躍した馬と遜色なく、とにかく一生懸命走ってくれる馬だけに、コース形態からも混戦となりやすい皐月賞はうってつけの舞台かもしれません。

あまり動きの取れない内枠だと苦しいかもしれませんが、そこそこ自由が効き、ロスの少ない真ん中あたりに入れば、本命まで考えられる1頭だと思います。

この組には、後のGⅠ馬タイムフライヤーを完封したグレイルもいますが、この共同通信杯の内容が立て直しには時間がかかりそうなもので、今回は乗り替わりも考えると、様子見でいいかと思います。

すみれステークス
注目馬)キタノコマンドール

2月中旬阪神内回り2200mのOP特別からの参戦と、ちょっと特殊なローテーションではありますが、昨年もクリンチャーがこのローテできわどい4着に入っており、2000m以上の距離をこなすことに計算がたつということと、中山2000mと似てなくもないコース形態ということを踏まえれば、今後出世レースとして確立するかもしれないすみれステークス

今年もターフ内外での話題に事欠かないキタノコマンドールが、このレースを快勝して皐月賞に臨んできます。

正直シビアに見れば、まだ真っすぐ走ることもちょっと怪しいのですが、確かにスケールの大きさを感じさせる走りはしており、あまり包まれず外を悠々走ることがめきれば、ここでも好走できるだけのポテンシャルはあると思います。

若葉ステークス
注目馬)タイムフライヤー、ダブルシャープ

このレースからは2頭を取りあげたいと思います。

どちらも重い印を打つまではいきませんが、共通しているのは心身ともにハマれば、勝負根性には見上げたものがあるため、長く追って叩きあいに加わることができれば、高配当の使者となる可能性はあると思っています。

特にタイムフライヤーの前走は、馬というよりも人の方にヤル気が感じられず、ズブい馬を動かすのに長けた内田騎手に替わるのは、ちょっと不気味なところです。

逆にこの2頭を抑えこんだアイトーンについては、明らかに恵まれての勝利と言えるため、ここは消しとみて妥当でしょう。

京成杯
注目馬)特になし

結構期待度は高いジェネラーレウーノが参戦してきますが、相手関係はほかのどのレースより楽であること。

スプリングステークスエポカドーロ同様、マイペースに運ぶことは難しいとみるのが賢明であることから、今のところ積極的買う理由がありません。

以上、今日は出走各馬の前哨戦を振りかえってみました。

また先ほど発表されたから枠順をざっとみたところ、ジャンダルム、オウケンムーン、サンリヴァルあたりは期待してもいいのかあと、思っています。

それでは、明後日の夜の展望、というより連載企画『福永祐一ダービーへの道』第2回でお会いしましょう!