【GI 安田記念】“決め”で、勝負!!
上手いっ!というか、狡猾!老獪!いや、もっと言えば……姑息……!
これぞ“真のトップジョッキー”たる、福永 祐一騎手の“ダービーの勝ち方を知った”騎乗に魅せられた激闘から早一週間。2歳馬という“新入生”がデビューし、新年度とも言うべき季節を向かえた今週はもちろん、東京5週連続GIの掉尾を飾る安田記念の予想をしてまいります。
ずばり、テーマは“決め”です。
断然の存在、ゆえに“普通”に走れば
すでにお分かりの通り、今年の安田記念は古馬マイルGI完全制覇のGⅠ5勝馬、グランアレグリアが断然の存在として、それこそ君臨しています。
しかし、これも世間で言われている通り、キャリア最短となる中2週のローテや、この中間の爪の不安など、昨年のアーモンドアイと同様、取りこぼしがあるのでは……?と不安視される声があるのもまた事実であり、そもそもヴィクトリアマイルと安田記念を両獲りしたのは、歴史上ウォッカただ1頭と、一流馬であっても今回の挑戦が決して低いハードルではないことは確かです。
でも、今年のグランアレグリアに関しては、それこそ自身の問題、つまり疲れが取れていなかった……、であるとか、爪の状態がやはり……、であるとかがない以上、“普通”に走ってしまえば、まず負けることはないと思っています。
なぜかと言うと、昨年のアーモンドアイには、何を隠そう!このグランアレグリアがいたわけで、マイルは“こなせる(とはいえ超高いレベルで)”レベルであったアーモンドアイに対し、マイルがベストのグランアレグリア、しかもポテンシャルはアーモンドアイと同じか、それ以上――結果はもうご存じの通り、グランアレグリアが、アーモンドアイに“普通”に勝ったというわけです。
そして1年が経ち、今度は迎え撃つ側になったグランアレグリアですが、昨年の自分自身のような存在は出走してきておらず、今回も対戦するのは勝負づけが済んだインディチャンプやサリオス。3歳馬のシュネルマイスターというのもいますが、これがグランアレグリア並み、もしくはそれ以上の器かと言えば……、であり、メンバー構成・レベル的にグランアレグリアに勝てる見込みのある馬はおらず、グランアレグリアが“普通”に走れば……、ということになります。
わからないことは予想しない
もうひとつ、グランアレグリアで良いでしょ、とする理由がこちら。結局のところ、どこまでいっても中2週のローテでどうか?と、爪の不安、これは“やってみないと”わからないわけで、それこそ、いま流行りのウマ娘のように……、
であったり……、
グランアレグリア:はい。偉大な先輩の記録に挑戦できる立場にいれることはとても光栄なことだと思っています。でも、ヴィクトリアマイルを走ったあと、爪に多少の傷みは出てしまいましたが、藤沢先生はじめ、スタッフの方々がよくケアしてくれて、なんとか、出走にこぎつくことができました。100%のコンディションとは言えませんが、サポートしてくれる皆さんのために、いまの私にできる最高のパフォーマンスをお見せしたいと思います。
みたいに、グランアレグリアが話してくれれば、「これなら大丈夫!」とか、「あれ?本命はやめとこうかな……」とか予想できるのですが、馬はどこまでいってもしゃべることはできず、体調的な問題があったとて、それがわかるのはレースのあと。
それならば“一勝よりも一生”の藤沢 和雄調教師が出走させてくる以上、断然の実力が発揮されるものと“決め”、グランアレグリアを素直に本命にしよう!というのが私の見立てであり、馬の状態云々は「どうせやってみないとわからない。だから出てくる以上、パフォーマンスは発揮される」とし、そこを予想することはしない!という私の持論でもあります。
なお余談ですが、グランアレグリアがウマ娘になったら、イメージとしては500㎏を超えるグラマラスな馬体(バスト90以上w)と、“スーパーカー”然としたスピード能力から、マルゼンスキーが近いかな?てところですwww
※藤沢厩舎なのでタイキシャトルもアリなんですが、「こんなポップじゃない」というのが私のイメージですw
馬場の悪化はどこまで……?
では、ここからは安田記念の印へとまいりますが、本命はもうグランアレグリアと“決め”ましたので、今日は〇(対抗)と▲(単穴)はなしで、グランアレグリアの2、3着にくる馬を△(相手 / ヒモ)と、☆(穴)で紹介したいと思います。
いまのところ明日の府中は午前中から雨が降りはじめ、レースの頃には降りつづいているか?といった感じで、如何とも読みづらい馬場になりそうですが、そこも踏まえて、印はこのように打ちました。
◎ 4枠5番 グランアレグリア
ここではこの馬の道悪適性について述べておきます。はっきり言ってこれだけのスピードを誇る馬でありますので、道悪は確実にマイナスに作用すると思われます。しかし、今回のメンバーを改めて見回したとき、グランアレグリアが道悪でパフォーマンスを落としたとて、道悪で逆に浮上する馬がいるのか……、といえば、グランアレグリアを負かすほどに浮上しそうな馬はおらず、雨が止まず不良とかになったとしても、ここから入るのは変えずにいこうと思っています。
△ 5枠8番 インディチャンプ
この馬も道悪は決して歓迎のクチではありませんが、グランアレグリアとの勝負づけが済んでいるのと同じく、この馬とグランアレグリア以外の13頭のとの勝負づけもすでに……、であり、対抗になりうるサリオスも、いまの馬場を考えれば1枠1番は評価を下げざるを得ず、実績を買って△の一番手としました。
△ 7枠12番 ケイデンスコール
先生とふたり「化けたな」と言っていたこの馬を2番手に推します。例年読売マイラーズ組は安田記念との相性があまり良くありませんが、今年の読売マイラーズは、開催終盤の力の要る馬場で行われた阪神施行。しっかり道悪になったときが?ですが、そこまで悪化しないであれば、ここも近走の勢いのまま、と思う次第です。
△ 8枠13番 シュネルマイスター
いまの天気予報通り、雨が一定以上降ることを条件にこの馬をチョイスします。おそらくスピードという点においては、NHKマイルCをレースレコードで制したとはいえ、あれは異様なハイペースがもたらした恩恵であり、この馬の能力の高さで勝ったとは思えず、ペース的にもこの馬自身は温いものしか経験がありません。でも、これが道悪になればこの馬にしかない特権である54㎏が効いてくるはずで、古馬が58㎏を背負わされるなか、今度は斤量の恩恵を受け、馬券圏内に食い込んでくる道筋がみえてくるのではないでしょうか。
△ 1枠1番 サリオス
土曜日の競馬をみる限り、内はもうはっきりと“死んで”おり、馬場の外に出すことが至難のこの枠は絶望的だったりします。ですが、インディチャンプのところでも触れた通り、地力だけならインディチャンプと並び立つだけはあるため、松山騎手が上手くエスコートできれば、普通に好走しておかしくありません。
☆ 6枠10番 カデナ
これは先生との格言「マイルはマイラー」に反するのですが、ちゃんと道悪になれば、いまのベースもちょっと重い馬場で、マイラーにはないスタミナを求められたとき、この馬の無欲の一発!があっても……、と思うのは私だけでしょうか?着順こそGⅠでは振るいませんが、ラストは確実に番手を上げてきますし、ながれに乗って脚を削がれる心配はほぼ皆無。溜めに溜めた脚で、バテた馬をかわし去る――そんなシーンがあっても!と思っています。
+1 8枠14番 カテドラル
ケイデンスコールほどではないにせよ、この馬も今年に入って復調の兆しを見せており、こちらはカデナと違い、割と純粋な“マイラー”。時計勝負にならないなら“買い”の1頭だと思います。グランアレグリアからと“決め”ているので点数が増えるのは歓迎ではありませんが、この馬が絡めば、それでも十分な配当になるということで、+αの1頭として抑えたいと思います。
消 4枠6番 ダノンプレミアム
道悪はマイナスだと思いますし、盛りは過ぎた?とも思うのですが、マイラーにない距離の融通を求められたら、恐いのは恐いんですよね。それに下の世代でこの馬を確実に凌駕する馬というのもグランアレグリア以外にはおらず、多分レース直前まで悩むことになりそうですが、さすがにここまでの印は回らず……、泣く泣く消しとしました。
春の天皇賞以来、6週間連続で更新してまいりましたが、来週再来週はちょっとお休み。次回は上半期の総決算!宝塚記念の予想でお会いしたいと思います。
それでは、また3週間後の土曜日に。レイパパレはクロノジェネシスをも飲み込んでしまうのでしょうか……。