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中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

【GⅠ 桜花賞】ピンクか白か?桜色

桜の花は、遠くから見るとピンク。けど、近くで見たらほぼほぼ白。

どっちがホントの色なのか?それは各々好きにすれば良いですが、明日のピンクと白は、白黒、ならぬ“白ピンク”はっきりさせねばなりません。

ということで、もうお分かり?の通り、白毛馬として初のクラックホース誕生となるか?名前も、そして顔もかわいいソダシに注目が集まる桜花賞の展望を行ってまいりましょう。

実は名門の生まれだが……

今日はレースの予想をする前にソダシについて、ちょっと私なりの所感を述べたいと思います。現状世代のトップにいることに間違いはないソダシですが、日本競馬の頂点であるクラシックに手が届くか!?と言えば、ちょっと厳しいんじゃないか……、というのが私の見立てであります。

というのも、ソダシをはじめとする白毛馬たちの多くは、1996年、父 サンデーサイレンス、母 ウェイブウインドの間に生まれた突然変異の白毛馬、シラユキヒメにルーツを持つ馬で、ソダシはそのシラユキヒメの娘である、これまた一時期アイドルホースとして競馬界の話題を集めたブチコ。

さらには、ブチコの姉にあたり、白毛馬として初の重賞ウイナーであるユキチャン。さらにユキチャンの娘のシロインジャ―の産駒であるハヤヤッコなど、シラユキヒメサンデーサイレンス産駒であったということもあり、また、シラユキヒメディープインパクトキングカメハメハといった当代随一の種牡馬保有した金子 真人オーナーであったこともあり、この2頭のほか、これまた同オーナーの所有馬であったクロフネ、ほかにはハービンジャーとった一流の種牡馬との繁殖に恵まれたことで、実は名馬の血を脈々と受け継ぐ血統になっており、近年ではハヤヤッコがJRA重賞を初勝利。その後はご存じの通りソダシが芝重賞、GⅠを勝利と、着実に競走成績も血統背景に見合ったものへとなってきています。

しかし、ソダシの母であるブチコにせよ、叔母のユキチャン、甥のハヤヤッコ、兄のシロニイにせよ、この一族というのは基本ダートの馬たちであり、かつ血統表の字面は完全に芝馬という矛盾からか、ダートの上位クラスではパワーに欠け、芝ではスピードに欠け……、と、トップレベルではどちらにせよワンパンチ足りない馬が多く、ソダシにせよ今回走る阪神 芝 1600mを1分33秒台で走破したことがあるとはいえ、キレよりも持続力で押し切った感じであり、明日予想される馬場コンディションからは何かにキレ負けするシーンは想像に難くなく、馬の能力そのものは一族のなかでもアタマひとつ抜けたポテンシャルを持っているとは思うものの、ここを勝つかと言えば、かなり怪しいと言わざるを得ません。

ソダシにない“キレ”を持つ馬は

ソダシが勝つことは難しいとした理由は何と言ってもいまの馬場にあります。ある程度予想はできていたとはいえ、今週からBコースに切り替わったこと、久しぶりに雨が降らなかったことにより、土曜日の競馬は高速決着が連発しており、とくにメインの阪神牝馬ステークスを勝ったデゼルしかり、末脚の絶対量で勝負する馬が上位にくる傾向が顕著に現れていました。

おそらくは明日もこのままの傾向であろうことから、ラストの直線でしっかり脚を使えることを大前提に、しかもラスト3Fを33秒台で走れるスピードと瞬発力を持つ、つまり短い区間で速い脚を繰り出せる、言ってみればキレに秀でた牝馬らしい牝馬が上位にくる公算が高いのではないかと思われます。

では、ちょっと早いですが、ここからは「キレ」「瞬発力」「スピードの絶対量」の3点をポイントに印に沿って展望していきます。

◎ 8枠18番 サトノレイナス
一見「大外かぁ~」とは思ったのですが、土曜日の馬場をみる限り、内を通る馬もきてはいるものの、外も同じくらいかそれ以上にこれており、おそらくBコースに替わったとはいえ、馬場状態そのものは外の方が良いのだと思います。

なので、この大外というものも、そこまでマイナスではないとも言え、少し「瞬発力」という点で不安があるこの馬にとってはブレーキを掛ける必要がなく、非凡な「スピードの絶対量」をかえって引き出しやすいのでは?ということで、白(ソダシ)ではなく、ピンク(8枠)のこの馬を本命にしたいと思います。

〇 5枠10番 アールドヴィーヴル
今回がキャリア3戦目。まだ競馬に慣れてない可能性も高いため、上手にながれに乗って、なんてことは期待できませんが、だからこそ溜めた、というか自分のペースで行けたときの末脚の質はなかなかに非凡であり、これが活きるのではあれば前走惜しくもタイム差なしで負けたアカイトリノムスメくらいは逆転できるはずで、ペースが上がる理由がほぼ皆無な今回のメンバー構成からも、追走で四苦八苦するようなこともないであろう!ということで、対抗にはこの馬を推奨します。

▲ 4枠8番 メイケイエール
ポテンシャルという意味では、おそらくこの馬が世代No,1ではないでしょうか?如何せんあの気性なので、信頼という点では……、ですが、正直本命も全然考えた1頭であり、1400mでレコードを出した脚力、あそこまで掛かっても負けなかったチューリップ賞でのパフォーマンスなど、出しきれない能力が開花したらそれこそ……、圧勝まである存在として“ザ・単穴”の▲とします。

余談ですが、この馬の母はシロインジャ―です。なので、こちらがくれば「そっちの白か~」となります。

△ 2枠4番 ソダシ
ソダシは△の一番手としました。理由は先ほどより述べている通り、キレ負けする公算が高いからで、この馬が勝つ馬券は買う予定はありません。しかし、今回求められる適性とは逆行するも、スピードの持続する能力は非常に高く、そのポテンシャルで馬券の圏内にはいて何ら不思議ないことだけは言わせていただきます。

△ 8枠16番 ソングライン
紅梅ステークスの内容は非凡そのものですが、それが今回とリンクするかといえば、ちょっと怪しく、ハイペースでも押し切れる長くスピードを使う1400mレースこそ、この馬向きであり、それをこの枠でやるのはちょっと難しいかも?とも思い、ポテンシャルだけを買って印を回します。

☆ 7枠15番 シゲルピンクルビー
今日の穴はこの馬にしました。タイプ的にはソングラインにちょっと近いところはあり、だからフィリーズレビューの勝ち馬なわけでありますが、ソングラインがずっと速いペースでスタートからゴールまで走り切るタイプとするなら、この馬はもう少しギアチェンジができるタイプだと思うので、関西の和田騎手!というのも込みで密かに狙ってみます。

抑え 3枠5番 アカイトリノムスメ / 4枠7番 ククナ / 7枠13番 エリザベスタワー
一応抑えとしましたが、基本的には期待はあまりしてない3頭で、どうしても当てたいなら抑えが必要くらい。どれも能力的には似たり寄ったりで、印をちゃんと付けた馬よりは評価はしていないものの、末脚はそこそこ持っており、最後に着順を上げてゴールしてきそうな存在という点では、それが3着以内である可能性は“なくはない”という見方をしています。


買い方としては◎のサトノレイナスから☆までの馬へながした3連複。抑えの馬を3列目に入れた3連複のフォーメーション。この2種類を中心に考えていくつもりで、ソダシやメイケイエールの“白”よりも、サトノレイナスの“ピンク”(8枠)が雪辱を果たすことに期待したいと思います。