<重賞展望_JBC(2018)>JBC競走、初の中央開催における予想の注意点
明日は中央と地方の交流の象徴、ダート競馬の祭典であるJBC競走が、史上初めて中央、京都競馬場にて行われます。
そこで今週の展望は、その京都開催のJBC を予想するうえでの注意点と題し、中央開催だからこそのポイントにおさえ、3レースそれぞれ、軸と穴、双方のおすすめを紹介します。
ポイント① 馬場
今日はいつもみたいに天気がどうとかいうことではなく、中央と地方の馬場の違いについて。
よく地方の砂は「深くて重い」といわれますが、それは本当にそうで、中央のダートに比べ、地方のダートは時計が掛かりやすい馬場となっています。
そのため、普段はこの重い馬場で走っている地方馬は軽くて脚抜きの良い中央の馬場に、というより普段より速い馬場に対応せねばならないため、実力差はもとより例年以上に上位進出の可能性は低いといえます。
ポイント② メンバー構成
JBC競走には、開催地に選ばれた地区は他の地区より多く所属する馬を出走させることができるというルールがあります。
そして、それが今年の場合は中央所属馬に与えられています。
つまり例年に比べ中央馬の出走が多くなり、いつものメンバー、いわゆる"いつメン"でばかりレースをしているところに、普段地方交流にはなかなか出走できない中央のオープンクラスで凌ぎを削っている馬たちが今年は数多く駒を進めてくることになります。
これにより、以前にも書いたことですが、日本競馬界におけるダート路線の「あべこべ構造」が顕著にでることとなり、言い方は悪いですが地方馬が多く出走していて"ぬるい"レースばかりしている格上の馬(ケイティブレイブやアポロケンタッキーはこれの典型)が中央所属のタフな面々に執拗に絡まれ実力を発揮できないパターンは往々にしてあり得る展開とみれるでしょう。
※ダート路線の「あべこべ構造」についてはこちらをご覧下さい。
http://hanakota.hatenadiary.jp/entry/2018/01/20/210538
おすすめ
では、ふたつのポイントを踏まえ、軸と穴、それぞれのおすすめをレースごとに紹介します。
※以下、発走順に紹介します。
JBCスプリント
軸 7枠13番 レッツゴードンキ
さすがに年齢的な衰えがあるのか、ここ2走は芝のスピードにイマイチ対応しきれていない印象はあるものの、元々パワータイプでスピードがトップレベルに求められないダートであれば、追走もそこまで苦労しないとおもわれます。
しかも砂を被ることがまず考えられない枠というのもダートでの経験が少ないこの馬にはプラスと捉えることができるでしょう。
キャリアの終盤となる6歳秋にもうひと花、咲かせれくるのではと期待します。
穴 2枠3番 キングズガード
今回はさすがダートスプリント路線の頂点を決めるレースだけあり、スピードに溢れた馬が多く、おそらくかなり速い展開となることでしょう。
そこで狙いたいのが、このキングズガードのような追い込み馬となります。
脚質と枠が合っていない感じもしますが、最後の脚は確実なだけに、ゴール前ギリギリで食い込んでくるシーンは想定しておきたいです。
JBCクラシック
軸 7枠14番 オメガパフューム
展開的にペースが落ち着きそうなイメージがあるので、差しが効くのかはわからない部分があります。
しかし、その落ち着くまでの主導権争いが実は結構激しくなりそうな感じもあり、先行勢にはそれなりにキツい展開を予想しています。
マークは当然厳しくなることが予想されますが、今回は外枠が引けたこともあり自分のペースでいける算段が高く、あとは能力だけがどうか?ですが、それも信頼に値して良いものを持っているとみています。
穴 1枠1番 センチュリオン
中山のイメージが強すぎるので、ここでどうかとは思うものの、総合力には定評があり、あまりマークされない立場を考えればこの枠でこっそり……、があってもということで、妙味でいえばこの馬を推したいとおもいます。
JBCレディスクラシック
軸 8枠16番 アンジュデジール
ここ最近あまり良いところが出ていませんが、今回はかなりテンが激しくなりそうなところ、大外から序盤ゆったり、後半は持ち前のスピードと、その持続力で悠々走れそうなイメージはあります。
如何せん近走が奮っていないのは不安ではありますが、気持ちさえ入ってくれば能力的にも劣ることはなく酔い走りをしてくれることでしょう。
穴 4枠7番 カワキタエンカ
メンバー的に激しい展開になるのは必至なのてすが、この馬は芝でも行ってナンボな馬でテンの速さでいえばダートの馬は歯牙にかけるまでもないでしょう。
あとは芝よりも重い足元と、息を入れるタイミングをつくれるかどうか、このふたつをクリアすれば侮れない存在でしょう。
というわけで今日はレースのことはさらっとになりましたが、前半で触れたポイント、特にふたつ目の「あべこべ構造」については来月のチャンピオンズカップの予想にも役立つ考え方となりますので、是非覚えておいてもらえればとおもいます。