hanakota horse club

中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

<重賞展望_ジャパンカップ(2018)>ハダカの乙女は好きですか?ハイ!もちろん!大好きです!!

今日は、こんなに"イヤな"ジャパンカップのレース展望をお届けしなければなりません。

我ながら不謹慎なタイトルということはわかりきったことですが、ちょっとでもおもしろくできるよう、まずは今年のジャパンカップを"イヤ"にしているあの馬について、私なりの寸評から参りたいと思います。

男なら誰でも……。

目の前に高校を卒業したてくらいの美少女がいたとします。しかもハダカで……。

これに飛びつかない男性は……、いないわけないですよね?

何が言いたいかというと、このレースにおけるアーモンドアイは、そのくらい絶対的な存在ということです。

同世代の牝馬相手とはいえ、負けてもおかしくない展開だった秋華賞は当然のこと、これまで魅せてきたパフォーマンスは今の日本の競馬界では頭ひとつどころか、古馬のトップレベルと比べもケタ違いのものはあり、しかもそのレベルの馬が53kg、これは文字通りハダカ同然で出てくるわけですから、枠順、並びの関係を抜きにすれば、死角はまったくない、世間でみられている評判とまったく同じ評価でいました。

しかし、実際に入った枠順は1枠1番。戦前の私の見立てとして、「最内に入ったときだけ」が死角になりうると思っていたわけで、まさにそれが現実のものとなりました。

加えて全体の並びも外側の枠に先行したい馬が集まったため、最初のコーナーまでのポジション争いは激しくなるものと考えられ、内枠だからといって下手に出していくようだと、それこそ飛んで火に入る……、なことにもなりかねず、かといって思い切り下げて大外を回す競馬を選択するには少しリスキーな高速状態にある馬場のなか、これまではどこであろうと進路さえつくれば良かったところ、今回は今までに経験のない馬群の中での競馬をするのか、アーモンドアイの決め手に賭け、いっそ後方まで下げるのか、このあたりの戦略、我々からするれば予想をする際の大きなポイントとなります。

とはいえ、このレベルの馬が"ハダカ"で出走するわけですから、前有利の高速馬場で差しきれないことはあったにせよ、相手の数も、そして質も揃わなかった今回、さすがに馬券圏内を外すとは到底考えられず、本命を打つことはやむを得ないというのがアーモンドアイへの私の評価となり、明日の注目は牝馬三冠+ジャパンカップ制覇の偉業が達成されるか否か、それだけを観に行くジャパンカップとなることでしょう。

では、相手は?

アーモンドアイへの評価がこれですので、相手はある程度絞らなければなりません。

ここでは展開から考えられる「◯◯なら(れば)」の相手候補を3頭紹介します。

脚の速さが活きれば
4枠5番 ミッキースワロー

これまでの競馬からポジショニングの不安はあり、そもそもここで通用する土台があるのかも?なところはありますが、良馬場でエンジン全快になったときの脚の速さだけならアーモンドアイと唯一対峙できるスピード、その速さの持続力は持っています。

課題はやはりポジショニングで、2000mだった大阪杯札幌記念より2ハロン延びてペースが緩むことで、この課題をクリアし、アーモンドアイに呼応して進路を確保できれば、相手として十分な器といえるでしょう。

止まらない馬場を活かせるなら
5枠8番 キセキ

広くノビノビ走れる府中、しかも今の馬場状態はこの馬のためにあるといっても過言ではないでしょう。

それに秋華賞で"あわや"を一瞬でも感じさせたミッキーチャーム同様、相手としてアーモンドアイをよく知る川田騎手の騎乗も心強いところです。

ただしキセキ自身が好走した毎日王冠天皇賞とは異なり、今回序盤の攻防がやや激しくなることが見込まれるだけに、そこで脚を使いすぎてしまうリスクは前走、前々走以上にあることは忘れてはいけません。

なので印でいえば△の上の方、このくらいの評価が妥当なラインかもしれません。

穴で一考するなら
4枠6番 サンダリングブルー

今回来日した外国馬2頭は前回も触れた通り、ゴリゴリの欧州仕様の馬。

ただでさえ日本の硬く速い馬場には合わないのに、今の高速馬場でまんま通用するとは少し考えづらいところがあります。

しかし、アーモンドアイが後ろからくることを想定すれば、各ジョッキーの意識は自ずと「早め早め」となり、4コーナー、大欅あたりからのロングスパートに持ち込まれる可能性もあります。

そんなとき浮上してくるのがこの馬で、速さよりも息の長さに重きが置かれる展開となったとき、3着くらいにしぶとく差し込んでくるイメージは持てなくもありません。

いずれにせよスピードの絶対値では明らかに劣るので、穴であることに変わりありませんが、少しは抑えておきたい1頭です。

この他、サトノダイヤモンドシュヴァルグラン、スワーヴリチャードの3頭は、"普通に走れば"紹介した3頭より上にみるのは当然で、ここで2、3着にきても何ら不思議ない存在。3連系の馬券を買う場合は必ず買わないといけない馬となります。

以上、今日は"イヤな"はずなのにきちんと書いたジャパンカップの展望をお届けしました。

繰り返しになりますが、今年はジェンティルドンナ以来の快挙達成のみが焦点となるジャパンカップですが、それはそれでなかなか見られる機会でもないため、それだけのために明日は府中へと馳せ参じる予定です。

それでは、また来週。次回は中京で行われる下半期のダート王決定戦、こちらも真の怪物誕生となるか!?ルヴァンスレーヴが登場するチャンピオンズカップの展望でお会いしましょう。