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中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

[重賞展望_ローズS(2018)]決め手勝負も◯◯に要注意

秋競馬は今週で2週目。来るべきGⅠシーズンに向け、その前哨戦が東西で本格化してきましたね。

今日はそのなかでも牝馬三冠の最後のひとつ、秋華賞への最重要トライアル、ローズSを展望します。

◼️競走条件

舞台となるのは阪神外回り1800m。ワンターンのコース設定となるため、向こうもこちらも直線が長く、そのために決め手が問われる舞台となります。

しかし、決め手勝負を意識するあまり、序盤は各馬牽制しあうかたちになりやすく、ドスローからの逃げ残りなんてことも念頭に入れておきたい条件となります。

◼️馬場状態

発表は現時点で良となっているものの、今週もつづいた秋雨模様の影響は多少あるものとおもわれ、パンパンの良というイメージはなく、時計もそこそこでるものの、ある程度のパワーは要する状態にあるといえるでしょう。

加えて、先週も重馬場だったとはいえ、内が荒れているということもなさそうなので、極端に外を回るようなコースロスは避けたいところです。

◼️メンバー構成

牝馬限定戦らしく、キレ、瞬発力に秀でたメンバーが揃った印象です。

つまり、全馬がとはいわないまでも、多くの馬が上がり34秒台前半から33秒台を出せるメンバーというわけで、その脚をどの位置から使えるかが大きなポイントになりそうです。

◼️展開

決め手に劣る馬が思いきった戦法をとる可能性はありますが、メンバー唯一の逃げ馬ラテュロスがハナ。

これに好位での立ち回りに定評のあるカンタービレがつづく展開が、まず簡単に想定することができます。

そしてこれ以外の馬に関しては、タイプの違いはあれど、基本的には後ろからいく馬が多く、スローバランスでゆったりしたペースになるものと考えられます。

そこから最終的には決め手の勝負ということになり、最後の直線を向かえたときのポジション取り、能力的には馬群を瞬時に捌ける瞬発力、脚の速さがモノをいうレースになると予想します。

◼️印

ということで、今日の印は、基本的には終いの決め手、つまり脚の速さと、ギアチェンジの速さをポイントにこんなラインアップとしました。

◎ 6枠11番 トーセンブレス

今回ポイントとした決め手とギアチェンジ。

双方に優れているという点では、この馬が最上位といえるでしょう。

というのもGⅠでは馬券に絡むことはできていませんが、どのレースでも終いは安定して使っており、その脚は冬場の重い馬場でも使えていること。

小回りの中山でも前を捉えきれる瞬発力の高さは、今回求められる適性に最も合致した存在といえるでしょう。

◯ 3枠5番 サラキア

今回、◎以下はほぼ同列で考えているのですが、この馬を◯に推した理由としては、立ち回りの上手さ。

フローラステークスでは内に閉じ込められた影響が致命的で、脚を出しきれない歯がゆいレースとなってしまいましたが、それでも器用に肉薄しているように、このあと紹介する馬に比べると、器用さという点でレースを優位に進められるとみて一段上げた評価としました。

▲ 5枠8番 サトノワルキューレ
△ 4枠7番 センテュリオ
△ 8枠14番 ウヌスラチャーム

実績からサトノワルキューレを上に取りましたが、この3頭の評価は似たようなもので、いずれも終いの威力は認めつつも、多少不器用な面があり、仕掛けが遅れ、ポジションを悪くするリスクがあるということで、3~5番手という見方としました。

△ 7枠13番 カンタービレ

先ほどからちょくちょく要注意といっている先行馬からはカンタービレを推してみます。

快勝したフラワーカップをみてもわかる通り、立ち回りは上手いですし、大方の予想通り、多くの馬が最後の直線に意識を強くすればするほど、この馬のチャンスは拡大していくことでしょう。

☆ 5枠4番 ラテュロス

普通にいってもカンタービレにマークされる。カンタービレがこなくても、他の馬に寄られる。

などなど、不安材料をあげれば切りがないですが、逆にそれだけマークもされないというわけで、上手いこと一人旅に持ち込むことができれば、あっといわせる逃走劇があるやも?ということで、最初に触れたようにこのコースでマークが必要な逃げ馬を穴として抑えておきたいと思います。

以上、オールフォーラヴ、スカーレットカラーあたりも印を回すか考えましたが、脚の速さよりも長さで勝負するタイプかつ、ポジショニングがそこまで良くないという理由から今回は見送りとしました。

二冠馬アーモンドアイは直行、ラッキーライラックとリリーノーブルは故障と、世代の最上位不在となった秋の前哨戦。

この間隙を縫って新たにスターダムにのしあがる上がり馬が現れるのか、はたまた春は強い3頭の後塵を廃した馬がここをステップに挑戦権を手にするのか、いずれにせよ混迷ムードが立ち込めてきた3歳牝馬戦線の新たな主役候補に名乗りをあげるのはどの馬となるのか?

ひと月後の本番に向け、しっかり注目して見届けたいものです。