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中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

【重賞展望_安田記念(2018)】依然とした高速馬場、コース取りの巧拙、そして運が命!

週中に予想された雨はさほど降ることなく、既に昨日時点で良発表となっていた東京の馬場。

開催が替わった今日も引きつづき顕著な高速状態を維持する条件のもと、今回は安田記念の展望をお届けしてまいります。

◆遅くはない、けど速くもない淀みのないペース

金曜日に発表された枠順、前回のポイントチェックでカギを握る存在といったアエロリットは2枠4番。

そして、このアエロリットに対し、ウインガニオンが大外16番枠、またキャンベルジュニア、レーヌミノルといった先行勢はみな、アエロリットより外に入りました。

そのため、出脚の速さでアエロリットがまずは出ていくものの、ウインガニオンが外からハナを奪い、レーヌミノル、キャンベルジュニアあたりはアエロリットをマークするように先団を形成するものとおもわれ、アエロリットの戸崎騎手としても、前走ヴィクトリアマイルで残しきれなかったことを踏まえると、ウインガニオンにハナは譲り、できるだけ溜めていく意識を持っていくものと予想されます。

なので、隊列の決まり自体は比較的すんなりと決まり、平均ペースで淡々とラップを刻むウインガニオンがつくる流れとなることから、全体的にはマイルの平均からやや速いぐらいのところで推移してくるものとみています。

◆開くか開かないか

まずそもそも今の東京の馬場は散々いっている通りの超高速状態がつづいています。

そのため、今回予想されるそれなりのペースであっても前めの馬の粘りこみは十分に予想しておく必要があり、外を回して正攻法で差しきる馬というはやや敬遠したいところであります。

とはいえ、ウインガニオンがつくるペースが決して遅くないこと、少なくみても2、3馬身は離した逃げを打つであろうことから、4コーナーから加速していき、末脚の持続力、底力を試されることが予想されるため、差し馬の出番はそれなりにあって然るべきだとみています。

しかし、前述した通り、コーナーから外をまわるようでは容易に届く馬場ではないため、馬群を上手く捌ける器用さと根性は不可欠な要素であり、さらにそのなかで進路が開くのか否か、そんな運も必要になってくるため、予想をする我々としては、どの人馬にその運が回ってくるのか、そんなことまでも予想しなくてはならない本当に難解なレースといえるでしょう。

では、運があるかないかはわかりませんが、少なくとも適性的に見込めるであろうということで、ここからは私の印にそって、おすすめの馬を紹介してまいります。

◎ 3枠5番 ペルシアンナイト

欲をいえばもう少し外なら自信度も違ったのですが、こと持続力と勝負根性という点では、今のマイル界では屈指のものを持っており、ポジショニングに定評ある川田騎手とのコンビというのも頼もしいところです。

今回はマイルCSを勝ったときほど脚は溜められないとおもいますが、ある程度ながれに乗ることができれば、早め早めの競馬で押しきってくれることを期待します。

○ 4枠8番 キャンベルジュニア

今の充実度と、馬場を考慮し、対抗にはこの馬を推したいとおもいます。

並びにしてもアエロリットとの仕掛け勝負を有利に進められそうな位置関係にあり、先週ダービーで大穴をあけた石橋騎手も、今の東京の馬場をよく理解した騎乗ができているため、このメンバーに入ってもコーナーから押し込んでの粘りこみを期待していい存在といえます。

☆ 5枠10番 モズアスコット

連闘云々は置いといて、今回求められる追走力と、そこからの一押しおよび持続力という点では、この馬が最も適性があるとおもっています。

それに枠順にしても外過ぎない、けど自由度の高い枠と並びに恵まれていることから、あとは本当に疲れがどの程度あるのかどうかの一点のみ。

能力、適性は十分に足りるとみて、狙ってみたい存在です。

この他は差し馬を中心に、この4頭に印を回します。

▲ 1枠2番 サトノアレス
△ 7枠14番 リスグラシュー
△ 8枠15番 サングレーザー
△ 1枠1番 スワーヴリチャード

現在一番人気のスワーヴリチャードは、印でいうと、△の最後の一枠、理由としてはポイントチェックでも触れた通り、スタートと追走力における担保が乏しいというところで、この枠ではこの懸念材料が顕在化したときのリカバリーが容易でないことから、一応印はつけたぐらいの評価としました。

以上、いかにも自信なさげな内容となってしまいましたが、メンバー、そして馬場を踏まえると、どうしても先ほど述べた"運"の要素が強く、おそらくこのレースは10回やれば10通りの決着が見られる、それくらい難解な一戦ということが言えるかとおもいます。

なので明日に関しては「おもしろいレースが見れればいいや」くらい、運試し的な感じで私自身もレースに臨もうかといったところです。

来週と再来週はちょっと息抜き週となりますので、いつもの週一更新で日曜東京メインのエプソムカップの展望をお送りする予定でおりますので、GⅠの谷間といえど、ご覧いただけましたら幸いにございます。

それではまた来週、土曜日の夜にお会いしましょう。