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中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

【重賞展望_ヴィクトリアマイル(2018)】四の五の言わない堅実な脚を重視

今日は水曜日の予想ポイントチェックにつづき、ヴィクトリアマイルの展望をお送りします。

当初の予報より雨が長引く一週間ではありましたが、既に金曜日の午後時点で良馬場だったように、Bコース初週らしい好タイム連発の馬場状態のなか、場合によっては1分31秒台の超高速決着もあり得るとみて、レースの展開を占ってまいりましょう。

◆絶好の枠順、しかし…

今年のメンバーは牝馬のマイルの頂点を決めるにふさわしい良いメンバーが揃いました。

さらに牝馬らしく、末脚の決め手を身上とする馬が多く集まっており、これらとは一線を画すアエロリットとカワキタエンカにはメンバー構成的に優位な立場にあるといえ、枠順にしてもそれぞれがノビノビと走れそうな並びに入ったことから、無視はできない存在となっています。

しかし、双方ともかなりクセの強い馬であるにもかかわらず、鞍上はテン乗りの騎手となるため、馬の個性、すなわち気分よく自分のリズムで走らせてあげることができるかどうかはやってみないとわからず、この2頭がこれまで通りのペースを刻むことができれば予想も立てやすいものの、ヘタにスローに抑えたり、制御ができなくなってしまう可能性というのも五分五分以上にあると考えられ、この2頭の走りがどうなるか、それにより馬券の対象となる馬の顔触れが大きく変わる可能性があることを念頭に入れておく必要があります。

◆どうなっても堅実な決め手を持つ馬を

次にに先ほど触れた2頭の走りにより、どんな馬が浮上してくるのかをまとめてまいります。

まず普段通りの競馬ができた場合は、どちらもスローに引きつきて逃げる馬ではないため、平均よりやや速いぐらいのペースとなり、2頭に追従する馬は脚を削がれるかたちになり、遠くの後方から末脚の持続力で脚を伸ばすリスグラシューデンコウアンジュ、ラビットランのようなタイプが台頭するものとおもわれ、これは2頭が折り合いを欠き、異常なハイペースとなった場合にも当てはめることができます。

対照に2頭が折り合いに専念するあまり、スローになった場合は、2頭の近くで競馬をして、密集する馬群のなかからでも瞬時に抜けだすことのできる瞬発力に長けたミスパンテールやレッツゴードンキのようなタイプが重視される展開となります。

まとめると、アエロリットとカワキタエンカの出方により、レースそのものが大きく変わってしまうというわけで、しかもその出方がどうなるかというのは、ゲートが開いてみないことにはわからず、先行する2頭はもとより、想定される展開のところで名前をあげた馬にしても、どちらかの展開に振れない限りは強くは推せません。

なので今回は、どんな展開なっても、速い脚をすぐに使え、堅実に終いを伸ばすことのできる馬を本命にすることとしました。

◎ 6枠11番 アドマイヤリード

理由は既にのべている通り、ペースが速ければ速いなりにきちんと伸びてくる脚を持っており、またスローであっても高い加速力ですぐに前を追いかけることができる点を評価しました。

それに超高速化した今の馬場により、各馬が内をタイトに回ることで起こりうる渋滞に巻き込まれることや、大外を回らないと追い出せないような外枠でもないことから、ほどよく馬場の真ん中あたりのポジションを取れそうなことが本命に推す決め手となりました。

○ 3枠6番 レッドアヴァンセ

終いの決め手の差と、やや内に入ったことでゴール前の渋滞に巻き込まれる可能性があるということから対抗評価としましたが、道中のポジショニングでは◎に勝る部分があり、終いの瞬発力、持続力も及第点にあるため二番手はこの馬を選びました。

☆ 2枠4番 ジュールポレール

先ほど触れた展開パターンのうち、どちらかといえばスローバランスになったほうが良いのですが、ある程度速い流れになってもレーストータルでスピードを維持することができ、ペースが遅いのであれば終いに速い脚を使うこともできるタイプであるため、この馬は抑えておくべき馬といえるでしょう。

前走は最後の最後で不利があり、久々の分、見た目的にも「もう少しやれても」と思えるような競馬であったため、ぱっとしない印象を持つかもしれませんが、馬の性能そのものはここでも通用しておかしくない素地はあるため、穴としては要注意の存在となります。

以下、紹介は省きますが、印をつけたのはこの4頭。

▲ 1枠2番 ミスパンテール
△ 5枠10番 アエロリット
△ 8枠16番 リスグラシュー
△ 1枠1番 レッツゴードンキ

ワキタエンカは無視できないとは言いましたが、アエロリットとの比較でマイルの経験が乏しく、道中被されることもありうるとみて印はまわりませんでした。

さらに、末脚の持続力勝負となった場合はこわいデンコウアンジュにしても大外から行かざるを得ないと考えると、印をつけた馬よりは低い評価となりました。

また念のため触れておきますが、ソウルスターリングに関しては、去年の秋の使いづめが祟ったのか、古馬になり気難しくなったのかはわかりませんが、マイルすら長い感じに見えてしまっていて、適性が既にここにないという評価をしています。

以上、今日は展開の決めができない感じとなってしまいましたが、さすが荒れるGⅠだけあって予想もかなり難解でありました。

それでも、私個人としては、アドマイヤリードの末脚の堅実さに1票を投じたいということで、明日はこの馬から流していこうとおもいます。

では、本日はここまで。

来週は牝馬クラシックの第2戦、オークスをテーマに予想ポイントチェックと、展望をお届けします。

更新はいつもの通り、水曜日と土曜日の夜を予定しています。