【重賞ポイントチェック】コース替わりと時計の中身
はじめに先週のNHKマイルの結果から。
対抗ギベオンが好位から抜けだし2着!穴におすすめしたレッドヴェイロンは外をノビノビ走って3着!
本命、パクスアメリカーナは…、直線追い負けて6着…。
くぅー、もったいないですねぇー。
ということで、最近センスのなさが露呈しはじめた私ですが、今日は東京5週連続GⅠの第2段、ヴィクトリアマイルの予想ポイントチェックをお届けしてまいります。
まずは今週から切り替わるBコース開催の馬場について、想定される馬場状態をアタマに入れるところからはじめていきましょう。
◆"止まらなさ"に拍車が…
今年の春の東京開催、雨の日もちらほらとあるものの、競馬開催日はいたって好天がつづいており、多少外差しが効きはじめたとはいえ、先行馬の残り目は十分にあり、開幕時の状態をほぼキープできている状態にありました。
なので今回のコース替わりに関しては、明日以降天気も回復し、日曜日もレースの時間まで天気がもてば、より高速化に拍車がかかり、前めの馬の"止まらなさ"はより顕著になることは想定しておくべきでしょう。
また、差し馬にしても外を大味に回してくる馬よりも、ロスなくそこそこのポジションを取りながら一瞬のキレに秀でた馬を重視するのが賢明かとおもわれます。
◆時計の中身に注目
次に、高速化がより顕著になるということで気にしておきたいもの、持ち時計について触れてまいります。
ただし、ここでは単純な持ち時計が何分何秒ということではなく、どんなレースをして時計をだしているのか、予想される馬場状態にマッチしたタイプの馬を探すということも含め、出走予定馬を時計の出し方別に分類していこうとおもいます。
①ノビノビマイペースタイプ
名前をあげた馬がそうであるように、逃げ馬に多いタイプとなります。
またポイントとしては、「ノビノビ」と書いたところで、テンから自分でペースを刻んでいくため、これが崩れると弱さを見せやすく、ハマるときとハマらないときの見極めが難しい馬となります。
そのため、枠順が出ていない今の状況では一概に優劣をつけられませんが、前残りの傾向が強い馬場にあるなら有力視できるタイプなだけに、名前をあげた3頭、特にアエロリットとカワキタエンカは現段階ではノーマークにできない存在です。
②ワンペースで粘りこむタイプ
該当馬:ジュールポレール、リエノテソーロ
リエノテソーロは一概にこのカテゴリーとはいえないかもしれませんが、ジュールポレールは比較的典型的なこの手の馬で、好位のポジションを取り、流れに乗りながらスピードを最後までキープするタイプとなります。
ポジションを取れるという点では馬場に合致してくるところですが、緩急や追い比べにはどうしても弱く、キレを問われる舞台設定においてはどうしても守勢にまわるためあまり強くは推せないタイプとなります。
③先行しつつも一押しが効くタイプ
該当馬:レーヌミノル
先行できるという点ではさきほどの馬と変わりませんが、このタイプは追走力がありつつもそこから一押しは効くタイプで、自分で勝負を仕掛けにいけることが強みとなります。
ただし、使える脚は一瞬であるため、その使いどころがポイントで、該当するレーヌミノルもそこがカギとなります。
④立回りで勝負する器用タイプ
該当馬:クイーンズミラーグロ
道中の位置取りやコーナーワークで勝負するタイプなだけに、そもそもワンターンのスピード競馬には本質的に向くタイプとはいえません。
なので該当するクイーンズミラーグロは見送りで大丈夫と考えていいでしょう。
⑤瞬時に加速してキレ味で勝負するタイプ
該当馬:アドマイヤリード、ソウルスターリング、ミスパンテール、レッツゴードンキ、レッドアヴァンセ
加速力に秀で、ギアチェンジもスムーズにできるため、この舞台には最もマッチしたタイプの馬といえます。
しかし、終いの決め手が強いとはいえ、ポジションが後ろになってしまうとあまり長い脚は使えないため、一旦順位を上げてもそこから持続力で差し返されるケースも念頭に入れておくべきでしょう。
それでも適性的には信頼をおけるカテゴリーとなるため、それなりに位置を取れるミスパンテール、レッドアヴァンセあたりは印が必要な馬とみています。
⑥溜めて弾けるタイプ
該当馬:デアレガーロ、デンコウアンジュ、メイズオブオナー、ラビットラン、リスグラシュー、ワントゥワン
わかりやすくいえば直線だけで勝負するクチで、末脚の持続力に秀でたタイプとなり、比較的人気になりそうな面々が揃っています。
ですが、終いの要素が強い分、スタートがあまり上手でなかったり、エンジンの掛かりが遅かったりする馬が多く、展開の助けがかなり必要とされ、仮に持ち時計がよくても他力本願的に出されたものであることは抑えておかなければなりません。
よほどの破壊力がない限りは展開次第となるため、枠順が出たあと、ここに属する馬は取捨を選択します。
以上、今日のポイントチェックは、予想される馬場状態から、出走各馬の"時計の出し方"に注目し、どのタイプの馬に舞台適性があるのかをはかってまいりましたが、この視座からは①や④の馬が最も合致した適性を持っており、あとは展開により先行する②、③の馬や後方から脚を伸ばす⑤の馬がどう絡むか、といったところでしょう。
ということで、次回土曜日にお届けする展望では、枠順出ての展開を占いながら最終的な結論を導きだしてまいります。
それでは、また週末にお会いしましょう。