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中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

【重賞展望_根岸ステークス(2018)】根岸ステークスとは…

はてなブログ版、最初の更新となりました先週の東海ステークスの展望。

思っていたよりも多くの方にお読みいただいたようで、ありがとうございます。

先週はスタートということで、特別企画もあったり、おまけもつけたりと盛りだくさんでしたが、今週からは通常営業。

日曜日に行われる重賞レースを一つピックアップして展望していこうと思います。

今日のお題は、フェブラリーステークス東の前哨戦、根岸ステークスです。

では、こんな切り口から入って参りましょう。

◆ダートなのに追い込み天国!そのワケは?

根岸ステークスと言えば、ブロードアピール伝説の追い込みを思い出す方が多いと思います。

ですが、あれって果たしてブロードアピールがすごい!ってことだけで片付けられることなのでしょうか?

近年の傾向を見ていたら、実は結構な割合で追い込み決着となっていて、ちょっとそれだけではないような気がしましたので、まずは根岸ステークスがどんなレースなのか?

そして、なぜ追い込み系の馬が台頭しやすいのか?

これを私なりに整理してみました。

・THE前哨戦

先週の東海ステークスフェブラリーステークスの前哨戦になったのが2013年。

対する根岸ステークスは、2001年から前哨戦として位置付けられており、舞台も本番より1ハロン短いだけ。

当然フェブラリーステークスを目指すのであれば、選ぶステップに相応しいのはこちらなわけで、優先出走権を狙いにくる馬も数多くなり、序盤から激しい攻防が繰り広げられるため、結果的に道中のいざこざの外にいる差し馬が台頭してくると考えられます。

・スプリント系の馬が集まる

次に考えられることとして、このレースは、本番のフェブラリーステークスも含め、スピード色が濃くなるワンターンのレース。

しかも本番より1ハロン短い1400mということで、普段は1200mを中心に使っている馬が、本番での距離延長を見越し、試金石的に参戦してくるレースでもあります。

なので、府中の長い直線があると言えど、テンからガンガン飛ばすスプリント系の馬の参戦が多くなることで、先行する馬にはキツい展開になりやすいレースだということです。

・コースと気候

今年こそ週頭の雪の影響で、パサパサの良馬場とはならない見込みですが、基本的にこの時期の関東地方は西高東低冬の気圧配置。

要は乾燥した晴れの日がが多く、気温も気温だけに凍結防止剤の散布もあり、乾いた力の要る馬場になっているケースが目立ちます。

そこに、先ほども上げた短距離志向の馬による速い流れが重なることで、より追い込み気質の馬に有利な条件になっているのではと考えられます。

まとめると、根岸ステークスというレースは、フェブラリーステークスの正統な前哨戦で優先出走権の獲得を目指す馬が多く、距離延長を計るスピード豊富な短距離馬の出走で先行争いが激化しやすいレースだということ。

また、コース形態や気候条件からも、後ろの馬に向きやすいレースだということです。

◆今年もご多分に漏れず

スピード色の濃いメンバーがそれなりに集まりました。

どれも絶対的な逃げ馬ということはありませんが、ある程度ポジションを主張したい2~4番の馬に対し、スプリントの馬ではありませんが、比較的外めの枠に入ったモンドクラッセを先頭に、サイタスリーレッド、ラブバレット。

この3頭が被せ気味に先団を覆うことが予想され、内めの馬と合わせ6頭の集団にブルドッグボスが続くであろうことから、何かが引っ張るというより、これらの馬がある程度の位置を主張し合うことで起こる相乗効果的な激しい流れになるものと思われます。

さらに、ブルドッグボスまでを含めた先行する7頭は一塊で直線を向かえる可能性が高く、バラけてくるのはおそらく坂上あたりと思われます。

そのため、内を捌くというよりも、馬場の真ん中からやや外側で惜しみなく脚を使える馬に有利な展開になると踏んでおり、今年も基本的には例年通り差し、特に直線だけでも勝負を決められるような決め手を持つ馬を優先したいと思います。

では、おすすめです。

※念のため印の定義
◎ 勝つ、最低でも連は外さないと思う馬
○ ◎を軸とするなら、必ず買うべき相手筆頭の馬
☆ ◎、○より信頼はできないが、一発を秘めた穴馬

◎ 5枠8番 サンライズノヴァ

前々走武蔵野ステークスは、得意の東京1600mでまさかの惨敗。

ですが、この敗戦は枠順によるものが大きく、能力はあれどとにかく不器用なこの馬の欠点が如実に出てしまったというだけのこと。

今回も一見内めな感じはしますが、実はこの馬より外にいる馬はノンコノユメを除きみんな先行馬。

そのノンコノユメにしても、追走力の差で道中でポジションが被ることはまずないとみていいでしょう。

さらに末脚の威力でこの馬を勝るカフジテイク、キングズガードの2頭を道中閉じ込めながら進めそうなのも好材料ですし、何よりこの2頭にない瞬発力は確実に武器となると思います。

斤量も56kgということなら、さらに信頼していい存在でしょう。

○ 4枠6番 カフジテイク

キングズガードとどっちにするか悩みましたが、より腹を括って臨めそうなこちらを取ることにしました。

近走ではより乗り難しくなってきた印象もあり、昨年の今時期ほど信用できる存在ではないものの、繰り出す末脚の威力はこの中、というか現役でもトップを維持しており、下手にポジションを取りに行けそうな枠でもないため、溜めに溜めての一撃が期待できると思われます。

それでも、◎に比べればエンジンの掛かりの遅さから、○評価としました。

☆ 3枠3番 ブラゾンドゥリス

オープン入り後は、それまでより道中のポジションが下がっているような気がします。

それでも前走を見てもお分かりの通り、馬群を突く競馬もできることから、前が空けば!元々得意の東京コースということもあり、ロスなく立ち回っての好走があるやもしれません。

ということで、ここまでがおすすめ。

以下、有力馬中心に4頭所感を述べたいと思います。

2枠2番 アキトクレッセント

能力的にはここに入っても上位なのは明らか。

ですが、ブラゾンドゥリスとは対照的にノビノビ走ってナンボな割りに、この枠から控えて終いに賭けるほどの威力はないということで、買うにしても抑え程度。

5枠7番 キングズガード

カフジテイクとこのキングズガード、どちらがくるのか?という存在。

買っておかなければいけない馬ですが、もしカフジテイクと優劣をつけるのであれば、立回りの上手さよりも破壊力がモノを言いそうな今回においては、カフジテイクを上にみています。

7枠12番 ブルドッグボス

1200mが中心の馬ですが、追走面に課題があるため、毎回好走はすれど勝ちまでは…という競馬が続いている当馬。

中央のレースとはいえ、スプリント戦からは1ハロン延長される今回。ペースは普段よりも緩くなることでしょうし、先行集団を見ながら進めるこの枠も○。

買い目には入れておくべき1頭です。

8枠14番 ノンコノユメ

個人的にはすごく好きな馬(だった?)なんですが、セン馬になってからはやはり威力が削がれたのは明白。

今回に関してもこの馬まで順番が回ってくるのか?と言われればかなり際どく、追い上げてきても4~5着なイメージがプンプン漂います。

タイプが似ているカフジテイク、キングズガード、サンライズノヴァに何かあれば当然浮上して然るべき存在ではあるものの、点数を減らしたいなら消しかなぁと思っています。

以上、今日は根岸ステークスとはどんなレースなのか、傾向的なアプローチから紐解いてみた展望でございました。

2018年最初の中央GⅠ フェブラリーステークスへ勇躍するのはどの馬なのか!?

また今年のダート短距離路線を引っ張っていくのはどの馬になるのか!?

注目ポイントが多いだけに、しっかりチェックしておきたいところです。

それでは、次回は初めての平日更新!

地方では早くも今年最初のGⅠレースとなる川崎記念の展望をお届けしたいと思いますので、お仕事等でお忙しいかもしれませんが、空いた時間でお読みいただければと存じます。

更新は1/30(火)の夜を予定しています。