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中央競馬で行われる日曜日の重賞レースの展望を中心に、競馬にまつわるお話をお届けします。

<重賞プレビュー_天皇賞・秋(2018)>今年一番(おそらく!)の好メンバー、いざ!平成最後の天皇賞!!

クラシックが"よもや"の形で幕を下ろし、いよいよ今週は秋の大一番のひとつ、天皇賞・秋東京競馬場を舞台に行われます。

ダービー馬 ワグネリアンの出走こそ叶いませんでしたが、今の競馬界を象徴するかの如く、2000mのこここそ、の熾烈極まるメンバーが揃った印象で、見るだけでも十二分に愉しめる多士済々の面々が一堂に会したといえるでしょう。

今日はそんな天皇賞・秋の予想のポイントとなるであろう点をいくつか予習したいとおもいます。

予想ポイント① 馬場

今週も週中こそ晴れの天気が続く模様ですが、土曜日に小さく雨マークがあり、レース当日こそ晴天が予想され、メインの頃には回復していると見込めるものの、純然たる良馬場、とはいかないでしょうから単純なスピード一辺倒の馬ではなく、速さのなかにしっかりとパワーも兼ね備えた馬をチョイスするのが良いでしょう。

予想ポイント② 枠順

これは単に東京2000mだから、というわけではありません。

今年のメンバーを見渡したとき、まず最初に思うのは冒頭述べたビッグネーム揃い踏みということ。

そして、次に思うのが、「逃げ馬がいない」ということです。

それでも、このメンバーで争われるレースですから、例え稍重くらいの馬場であっても優に2分は切ってくるタイムがでることでしょうし、アルアインなど、決めて比べで劣る持続力系の馬が早めから仕掛けだすことは容易に考えられ、"切れない"部類の馬が道中動きやすい枠に入れるか否かはひとつの注目ポイントとみています。

予想ポイント③ 展開

ポイント②と重複するところもありますが、先ほど触れたアルアインのほか、ダンビュライトなど、前めのポジションから後続に脚を使わせるタイプの馬や、スワーヴリチャードのように5ハロンを走る速さに定評のある馬、このあたりが道中動きやすいポジションを取れるかどうかは展開のカギを握るひとつのファクターであり、これらすべてが身動き取れず……、ということはまず考えられません。 

そのため、仮に前半はスローで入るにせよ、後半の5ハロンは相当に速くなることが見込まれるだけに、基本的にはレイデオロマカヒキといった脚の速さもさることながら、その長さも兼備した馬が最も有利となる展開になるとベースとしては考えています。

しかし、ペースの引き上げ役となる面々がヘタに牽制し合ったり、馬群に閉じ込められるようなことがあるとすると、直線だけの瞬発力勝負に持ち込まれ、ヴィブロス、サングレーザーといったあたりが台頭する、ちょうど先日の菊花賞のような展開となることが見込まれます。

以上、ここまでで紹介した予想ポイントをまとめると下記のようになります。

・多少なりとも馬場が荒れ、キレ、スピードだけの馬にはキツい。

・逃げ馬不在のメンバーで、決め手のない馬が道中動けるポジションを取れるか否か。

・どれもが動けないとは考えづらく、仮に前半をスロー(60秒台後半)で入っても後半は相当にタフな時計を刻むことになりそう。

となり、しっかりとした決め手があり、かつトップスピードの持続力が豊富なレイデオロやスワーヴリチャード、マカヒキあたりが本命の候補。

次いで、ヴィブロス、サングレーザーが枠順次第で買うかどうか。

穴としてはスワーヴリチャードの下位互換的にキセキがおもしろい存在かなあ、と考えています。

次回、土曜日にお届けするレースは、今日整理した予想ポイントに対する私なりの回答を出していきながら、おすすめの馬を紹介してまいります。

これで平成最後となる天皇賞。メモリアルな年にふさわしい好メンバーが揃っているだけに、的中というかたちで、この記念すべきレースを思い出にのこしたいところです。

<重賞展望_菊花賞(2018)>わかっちゃいるけど、買いたいのは……。

今週はばっちり?予習もしたことですし、明日の菊花賞、バシッと的中できるよう、今日はレースの展望をお届けします。

いつもの通り、まずはレースのポイントをいくつかあげていきましょう。

馬場

今週の京都は先週までの秋雨模様から一転、特に雨らしい雨が降ることはなく、今日の開催もほぼ乾ききった良馬場となっているものの、そこまで時計が速い、ということはなく、それなりにパワーの要る馬場でした。

なので、前後、内外、特にどこが有利というのは極端あるわけではなく、それよりも脚の持続力を求められるスタミナ色の強い状態といえるでしょう。

枠順

発表された枠順を見ると、このコースで有利とされる内枠に有力視される馬が多く、さらに、それなりに先行したい馬が多くいるメンバー構成のなか、その先行馬も多くが内側の枠に入っています。

展開

先行馬が多いとはいえ、その気質が強い馬は皆、内枠に固まっていますので、レース全体のペースはそこまで上がらないものとおもわれます。

ですが、そこにポイントのひとつがあり、アイトーンは遮二無二いくにしろ、ジェネラーレウーノ、エポカドーロ、メイショウテッコンの比較的有力視されている先行馬3頭がかなり近い位置関係になっており、ここでのポジション争いというは鍔迫り合い的に激化すると、案外後続を離すかたちで先団を形成したり……、なんてこともなくはなく、そうなると、ロスなく好位の内側を取りたいであろうグレイルやブラストワンピースあたりが先行各馬との間をアフリカンゴールドら外側の前にいく馬にポジションを取られるなんてことも考えられ、この最序盤の隊列の形成を占うところは、予想をするうえで大きなウエイトを占めるのでは、と考えます。

そして、もうひとつのポイントは2周目の3コーナー付近、つまり勝負どころとなる2回目の坂越えで、どの馬が基点となり決着を迎えるか?ということで、先ほど触れた序盤のポジション争いで具体的にいえばジェネラーレウーノ、メイショウテッコンのどちらに主導権があるのか?ということです。

これが前者である場合、ジェネラーレウーノはペースをコントロールするタイプの馬ではなく、あくまでもマイペースに淡々と、というタイプですから、後続の馬からすると、息を入れようとすれば前との距離が開き、かといって前を見れる位置に居続けると、今度は息を整えられないことになり、長い距離を走る単純なスタミナ勝負の様相が濃くなります。

対して、メイショウテッコンがコントロールする流れなのであれば、それなりに中盤で緩みがあってからの坂付近からロングスパートとなるはずで、道中で緩みがあり、馬群全体も凝縮されるため、瞬発系の馬にもチャンスが出てくる可能性がある展開となることでしょう。

では、ここからはポイントとしてあげた展開の読みも踏まえ、私の印を発表します。

◎ 5枠9番 エタリオウ

例えばこれが春の天皇賞なら、というか機動力や立ち回りの上手さを求められる京都コースそのものが向いていない馬ではあります。

しかし、今年は良馬場であっても例年より時計を要している馬場状態であること、ジェネラーレウーノ、メイショウテッコン、どちらが主導権を握るにせよ、この2頭が割りと早めから仕掛けていく展開になることを考えられば、長く脚を使えるこの馬を本命にチョイスします。

いかんせん動きだしが鈍い馬なので、何かの出し抜けはくらう可能性はありますが、馬券圏内という意味では最も信頼してよい馬でしょう。

◯ 3枠6番 メイショウテッコン

で、その出し抜けを狙えそうな馬。その筆頭とみているのが、メイショウテッコンです。

理由としては枠順によるものが大きく、ポジション取りや勝負どころで絡まれると厄介なジェネラーレウーノとエポカドーロを見れる位置関係に入っているところがポイントで、それでいて自身もロスを抑えられる3枠6番ですから、先行勢の小競り合いを俯瞰できる並びに入ったのは大きいかな、といったところです。

▲ 2枠3番 ブラストワンピース

おそらく今回のメンバーで距離に関係なく最もスペックの高い馬、それを選ぶのであれば間違いなくブラストワンピースだとおもいます。

でも本命にできなかった理由としては、エタリオウ然り、スタートや勝負どころで、ややズブい面があり、エタリオウと異なりリカバリーが効きづらい枠に入ってしまった点が今回評価を下げた理由となります。

それでもスペックだけで勝ちきってしまうだけの器でもあることから、アタマはある、ということで、これ以下もまたあり得ない評価でいます。

△ 3枠5番 エポカドーロ

枠順や適性、それだけならこの馬を本命にすべきだとおもいますし、これが中山の2500mとかなら迷わず本命を打つとおもいます。

でも今回の舞台は京都の3000m。この舞台の経験が乏しい戸崎騎手が鞍上というのは心もとないといわざるを得ず、能力で馬券に絡んでも……、の見立てでいます。

△ 2枠4番 ジェネラーレウーノ

主導権を握るのが◯のメイショウテッコンでないなら、の印となり、こちらが心身ともに"イイ感じ"ならスタミナは申し分ないですし、印は回しておきたいところです。

△ 8枠18番 グローリーウェイズ

関東馬ですが、既に2回京都を経験しており、その結果も上々。

普段あまり評価していないジョッキーですが、福永騎手もこのコースでの騎乗経験も多く、大外枠といえど買いたくなる衝動が抑えられず、△の3番手に抑えておきます。

☆ 1枠2番 グルイル

穴人気していますが、それだけのものはある1頭なのは間違いないでしょう。

今回も位置取りは後ろからとなるでしょうが、外回りで直線がバラけやすいコースということもあるため、前走同様、ひょっこりなんてことは想像に難くありません。

以上、7頭を紹介しましたが、月曜日の予習で「関東馬は評価を落として」といったものの、印を打った馬のうち3頭が関東馬になってしまいました。

なんとなく登録がでた時から思っていたのですが、やはり今年は実力だけなら関東馬の方が上なのか?このあたりは結果を見ないことにはわかりませんが、過去10年で1頭も連対していない関東馬、果たして久しぶりの戴冠はあるのでしょうか?

この辺りにも注目して、明日のレースをむかえたいとおもいます。

<重賞プレビュー_菊花賞(2018)>関西GⅠにおける予想の鉄則

土曜日の休日出勤のおかげか?たまたま昨日が仕事のエアポケットだったのか?

理由はさておき、なぜか時間ができましたので、この秋は最初となるGⅠの予習、菊花賞のプレビューをしたいとおもいます。

因みに、今シーズンからこのコーナーは、「重賞プレビュー」と題し、"書けるときだけ"がんばるので「今週はないの?」というときは悪しからずでお願い致します。

条件の整理と馬場予報

言わずもがな、菊花賞が行われるのは京都芝外回り3000m。

中央競馬全体でも6つしかない3000m以上のレースの1つで、3歳馬にとっては例外なく初めて、すなわち未知の距離となることから、何よりもまず距離ロスを避けたい条件となります。

それにスタート位置も向こう正面3コーナー手前に設定されていることから、枠順の有利不利が出やすく、運にも左右されやすいレースといえます。

加えて、今開催の馬場にしても、例年ほど高速化が顕著ではないものの、それこそアーモンドアイくらいしか大外を回して差しきった馬はおらず今週も目立った雨予報がない現時点では、基本ある程度前め、差すにしても間隙を突く差しでないとアタマまでは見込みづらい馬場状態での開催が想定されます。

格は落ちても◯◯から

条件的に距離の長い高速馬場でのレースということですから、内枠で立ち回りが上手く、前をとらえる一脚がある馬、今回でいえば、エポカドーロがそれの代表となるわけで、エポカドーロが内枠(イメージとしては青帽子くらい)までに入れば、割りと信頼してもよさそうな気がします。

しかし、ここに関西、いや淀の3000mに隠されたワナがあります。

先ほども述べた通り、中央競馬における3000m以上のレースは年間で6つ。うち半数の3つはこの京都競馬場で行われるのですが、それでもたったの3つ。

しかもその3つというのが、オープン特別の万葉ステークスはもってのほか、3200mの天皇賞・春にしろ、菊花賞にせよ、中長距離路線の馬がみなこの舞台を目指すわけではない、つまり、何がなんでも欲しい栄誉ではないわけです。

そのため、どうしてもこのタイトルを取りにきている馬以外の関東馬というのは、春のクラシックが関東でしか開催されないということもあり、このレースが初めての長距離輸送となるケースも多いことから、安易に食指をのばすのは危険な判断となります。

また騎手にしても、先ほど名前をあげたエポカドーロがまさにそれなのですが、馬は関西の馬でも騎手が関東の騎手では、年に最大で3回しかない3000m以上のレース、しかもそれがトリッキーな京都での3000m以上となれば、騎乗する機会はかなり限られており、仮に経験できていたにせよ年に1回がせいぜい。

この舞台における経験値は関西騎手のそれに比べ、格段に落ちるとみてよく、例え馬の格が高く、能力的な裏付けがあるにせよ、関東の人馬は評価を1つ落として考えるのが賢明でしょう。

ということで今日は菊花賞の予習として、関西で行われるGⅠの予想の考え方をご紹介してまいりました。

今日ご紹介したこの考え方は、このあと行われるエリザベス女王杯マイルチャンピオンシップはもちろん、阪神内回りで行われる宝塚記念などでも同様の考え方ができますので、これからも関西圏で開催されるGⅠのときは今日の考え方を踏襲することをおすすめします。

ということで今日はここまで。

週末はいつもの通り、枠順出てのレース展望をお送り致します。

最後に、今のところ人も馬も関西という組合せで有力視したいのは神戸新聞杯でも非凡スタミナを魅せたメイショウテッコン。自在な立ち回りで京都新聞杯を制したステイフーリッシュあたりが内枠を引ければおもしろいのでは?と考えています。

<重賞展望_秋華賞(2018)>競馬用語解説~相手選び~

競馬における相手選びとは、誰がどうみても勝つ馬がまあ決まっていて、重要なのは2、3着にくる馬が何か、それを当てることをいいます。

今週からGⅠが続くのに昨日も休日出勤……、相変わらず予習を書く余裕すらないなかですが、これぞ正しく相手選びな秋華賞を展望してまいります。

もうお分かりかとおもいますが、私の本命はアーモンドアイです。

なので今日の展望は、あくまでも相手選びの視点でのみ進めていきます。

◼️ポイント

予想のポイントはコースと枠順のふたつとなり、まずコースについては「急→緩→急」の展開になりやすい、つまりスタートからコーナーまでの距離が短く、内回りで最後の直線も短いコース形態となっているため、テンのポジション争いは自ずと激しく、これが一旦向こう正面で緩くなるにせよ、3コーナーの坂を基点に再び激流になるということです。

しかも今年に関していえば、外側の枠にポジションを主張したいであろう馬が多く、序盤の主導権争いは例年以上に激化するものと考えられます。

そのため、先行する馬にはかなりツラい展開が予想され、基本的には差し馬が優勢となります。

しかし、昨日の芝のレースを見ると、4コーナー大外ぶん回しなんて差しは決まっておらず、それこそ外を回って差せるのはアーモンドアイくらいで、その他の馬は壁になるであろう先行馬をいかに捌くか、このあたりは「やってみないと……」な要素が強く、アーモンドアイは安全に外を回してくるにせよ、相手を考える際は、内を捌いてくるのか、アーモンドアイに連れられて外から差すのか、どちらに軍配があがるかの予想がこのレース最大のポイントといえるでしょう。

◼️印

冒頭、本命はアーモンドアイといってしまいましたので、今日は◯(対抗)から紹介してまいります。

◯ 3枠6番 パイオニアバイオ

えっ?ここで関東馬!?しかも義臣先生!?と驚かれることとおもいますが、この馬、フローラステークスでは半ば強引に先手を取り、そこからしぶとくの2着があるほか、実はほかのレースではきっちり差して勝つなど、競馬の幅は広く、どこからでも一定の脚は使えるため、もしかするとここが絶好の舞台となることが考えられます。

それに鞍上が関東の騎手といえど、それが現役最年長の大ベテランなのであるならあまり気にする必要はなく、マークもほぼ受けないとみてよいことから、考えられる適性を最大限評価して◯(対抗)に抜擢したいとおもいます。

▲ 3枠5番 サラキア

こちらの方が◯に相応しいような感じもありますが、この馬には「十中八九出遅れる」という明確なウイークポイントがあり、それで外を回らざるを得ない場合、それでも足りるか?というと、そこに自信を持てる馬ではありません。

しかし、4着だったフローラステークス、前走のロースステークスしろ、馬群を捌くセンスと瞬発力は非凡なものがあり、結果的に継続騎乗となった鞍上もGⅠてこその池添騎手なわけですこら、これくらいの評価はしかるべきといえるでしょう。

△ 4枠7番 ラッキーライラック

道中でのポジショニング含め、適性だけをみればアーモンドアイに肉薄、この舞台に限るなら逆に本命を打ってもおかしくない。能力的にはそれくらい評価してしかるべき馬です。

しかしご存じの通り、一頓挫あったこと、主戦の石橋騎手の離脱は明らかマイナスポイントであり、乗り難しさをそれなりに内包していることも踏まえると、ここまでの評価が妥当といったところでしょうか。

△ 7枠14番 ゴージャスランチ

理想をいえばもう少し内の枠が欲しいところですが、差し一辺倒かとおもいきや、案外自在性もあり、それでいて終いはそこそこ堅実と、実は総合力はかなり高いとみています。

それに鞍上の横山典騎手にしても、型にはまった競馬をするタイプではないことから、しっかりこの馬のリズムを守ってあげられれば、ここでも上位に進出する資格はある1頭といえるでしょう。

☆ 1枠1番 ラテュロス

ローズステークスのときも穴に推したラテュロス。予想していた形ではなかったものの、逃げなくてもよいことがわかったのはこの上ない収穫といえます。

今回はほぼ確実にそのローズステークスより序盤が激しくなることが見込まれますが、この馬にとっては絶好の最内枠。

前走のおかわりも十分に狙えるのではないでしょうか。

ここまで、印をつけた馬を紹介しましたが、一応、印を回さなかった馬について、何頭か触れると、カンタービレは自分が終始レースを動かせれば強いとはおもうものの、それが難しい枠に入ってしまったこと、上がり馬として注目されるミッキーチャーム、ダンサールについては枠がこの2頭にとっては外過ぎる印象で、タイプ的にもカンタービレ同様、主導権を握ってナンボな感じは否めず、それができそうにないここは見送りでよいと判断しました。

今日は所用があり、アーモンドアイの牝馬三冠達成の瞬間を生で見ることはできそうにありませんが、順調であればジャパンカップとのことなので、またそのときにでも現地でその勇姿を拝ませていただこうとおもいます。

それではまた来週。おそらくまた予習はなしとなりますので、前日、もしくは当日の朝、菊花賞の展望でお会いしましょう。

<重賞展望_スプリンターズS(2018)>GⅠだけど、簡単に……。(ごめんなさい)

今週からはいよいよ、秋のGⅠシリーズがスタート!

しかし、いつになったらちゃんと書き始めるのか?相も変わらず平日のお仕事に忙殺される日々……。

今日もこの時間に簡単版でポイントと印だけになってしまいますが、どうぞお付き合いくださいませ。

◼️ポイント

今回レースのポイントとなるのは、馬場とコース適性のふたつ。

まず馬場については、現在は降っていないものの、昨日よりさらに悪化して重の発表となっています。

ですが、極端に荒れているというわけではなく、内の進路もまだ確保されている状態です。

それでも時計自体はやや掛かり気味に推移していることから、瞬発力やキレ味を武器にする馬には厳しい状態といえるでしょう。

そして、もうひとつポイントにあげたいのは、中山適性。

ここの1200mはおむすび型の外回りのコーナーからスタートする形状となっており、そのため4コーナーの角度が緩く、しかも前半はほぼ下りという設定であるため、テンのスピードは嫌がおうにも速くなりがちで、それでいて当然ラストの急坂はあり、スピードと持続的の双方を持ち合わせる必要があるだけでなく、特異なコース形態であるだけに、経験も必要とされる条件となっています。

つまりまとめると、道悪でもキレを削がれない持続力タイプかつ、中山での経験および適性が高い馬というのを積極的に狙っていくべきでしょう。

◼️印

では、そのポイントを踏まえた私の印はこちらとなります。

◎ 6枠12番 ナックビーナス

ポイントで触れた2点に加え、前走から騎乗するモレイラ騎手は、昨日の中山でなんと5勝のかため打ち!

初めての騎乗とのことでしたが、既に何十年も中山で乗ってきたかのような騎乗ぶりで、完全に今の馬場を手のうちに入れている印象です。

不利とされる外枠ではありますが、馬自身も脚質に幅は出てきており、純粋なスピード勝負になりそうにない点も有利に働くと考えて良いとみて、この馬を本命とします。

◯ 8枠16番 レッドファルクス

主戦であるミルコ騎手の騎乗停止は明らかなウィークポイントではあるものの、中山への適性は連覇を果たした過去2年をみれば明らかであり、テン乗りの鞍上にしても揉まれにくい大外枠はかえって良い方向に向くのではと考えられます。

あとは差しが効きづらい馬場状態でどこまで?というところを加味して対抗までの評価に留めておきます。

▲ 8枠15番 ムーンクエイク

ご存じの通り、スプリンターではないため外枠、かつ時計の掛かる馬場でないと……、の存在とみていましたが、今回はその条件がばっちりハマる条件となりました。

この馬もレッドファルクス同様後ろからになると思われますが、マイルまで対応できる持続力でどこまで食い込めるか、純粋6ハロン戦になりそうにないだけに恐い1頭です。

△ 4枠8番 ファインニードル
△ 5枠10番 レッツゴードンキ
△ 2枠3番 ワンスインナムーン

△はまとめて。前で残るならワンスインナムーン、差し決着ならレッツゴードンキ、自力を考えると買わないといけないファインニードルというところで、この3頭は抑え的な感じです。

☆ 7枠14番 ラッキーバブルス

既に盛りは過ぎていますし、中山適性がどうか?といわれると半信半疑というのが正直なところです。

それでも、香港馬でも対応できるレベルの時計の掛かり方ではありますし、もみくちゃになりやすいコースで、その心配は要らさそうな枠というのも好感は持てます。

なので、念のため的な感じではありますが、この馬は穴として抑えておきたいと思います。

あとは、道悪を考慮するならセイウンコウセイを入れておいても……、とは思うくらいのところですが、臨戦過程や中山適性という点でウィークポイントもはっきりしているため、買うか買わないかは直前までもう少し悩んでみようと思います。

以上、GⅠなのに簡単に、となってしまいましたが、できる限りは週中の予習も書いていこうと思っておりますので、この秋もどうぞお付き合いのほどよろしくお願い致します。

[重賞展望_ローズS(2018)]決め手勝負も◯◯に要注意

秋競馬は今週で2週目。来るべきGⅠシーズンに向け、その前哨戦が東西で本格化してきましたね。

今日はそのなかでも牝馬三冠の最後のひとつ、秋華賞への最重要トライアル、ローズSを展望します。

◼️競走条件

舞台となるのは阪神外回り1800m。ワンターンのコース設定となるため、向こうもこちらも直線が長く、そのために決め手が問われる舞台となります。

しかし、決め手勝負を意識するあまり、序盤は各馬牽制しあうかたちになりやすく、ドスローからの逃げ残りなんてことも念頭に入れておきたい条件となります。

◼️馬場状態

発表は現時点で良となっているものの、今週もつづいた秋雨模様の影響は多少あるものとおもわれ、パンパンの良というイメージはなく、時計もそこそこでるものの、ある程度のパワーは要する状態にあるといえるでしょう。

加えて、先週も重馬場だったとはいえ、内が荒れているということもなさそうなので、極端に外を回るようなコースロスは避けたいところです。

◼️メンバー構成

牝馬限定戦らしく、キレ、瞬発力に秀でたメンバーが揃った印象です。

つまり、全馬がとはいわないまでも、多くの馬が上がり34秒台前半から33秒台を出せるメンバーというわけで、その脚をどの位置から使えるかが大きなポイントになりそうです。

◼️展開

決め手に劣る馬が思いきった戦法をとる可能性はありますが、メンバー唯一の逃げ馬ラテュロスがハナ。

これに好位での立ち回りに定評のあるカンタービレがつづく展開が、まず簡単に想定することができます。

そしてこれ以外の馬に関しては、タイプの違いはあれど、基本的には後ろからいく馬が多く、スローバランスでゆったりしたペースになるものと考えられます。

そこから最終的には決め手の勝負ということになり、最後の直線を向かえたときのポジション取り、能力的には馬群を瞬時に捌ける瞬発力、脚の速さがモノをいうレースになると予想します。

◼️印

ということで、今日の印は、基本的には終いの決め手、つまり脚の速さと、ギアチェンジの速さをポイントにこんなラインアップとしました。

◎ 6枠11番 トーセンブレス

今回ポイントとした決め手とギアチェンジ。

双方に優れているという点では、この馬が最上位といえるでしょう。

というのもGⅠでは馬券に絡むことはできていませんが、どのレースでも終いは安定して使っており、その脚は冬場の重い馬場でも使えていること。

小回りの中山でも前を捉えきれる瞬発力の高さは、今回求められる適性に最も合致した存在といえるでしょう。

◯ 3枠5番 サラキア

今回、◎以下はほぼ同列で考えているのですが、この馬を◯に推した理由としては、立ち回りの上手さ。

フローラステークスでは内に閉じ込められた影響が致命的で、脚を出しきれない歯がゆいレースとなってしまいましたが、それでも器用に肉薄しているように、このあと紹介する馬に比べると、器用さという点でレースを優位に進められるとみて一段上げた評価としました。

▲ 5枠8番 サトノワルキューレ
△ 4枠7番 センテュリオ
△ 8枠14番 ウヌスラチャーム

実績からサトノワルキューレを上に取りましたが、この3頭の評価は似たようなもので、いずれも終いの威力は認めつつも、多少不器用な面があり、仕掛けが遅れ、ポジションを悪くするリスクがあるということで、3~5番手という見方としました。

△ 7枠13番 カンタービレ

先ほどからちょくちょく要注意といっている先行馬からはカンタービレを推してみます。

快勝したフラワーカップをみてもわかる通り、立ち回りは上手いですし、大方の予想通り、多くの馬が最後の直線に意識を強くすればするほど、この馬のチャンスは拡大していくことでしょう。

☆ 5枠4番 ラテュロス

普通にいってもカンタービレにマークされる。カンタービレがこなくても、他の馬に寄られる。

などなど、不安材料をあげれば切りがないですが、逆にそれだけマークもされないというわけで、上手いこと一人旅に持ち込むことができれば、あっといわせる逃走劇があるやも?ということで、最初に触れたようにこのコースでマークが必要な逃げ馬を穴として抑えておきたいと思います。

以上、オールフォーラヴ、スカーレットカラーあたりも印を回すか考えましたが、脚の速さよりも長さで勝負するタイプかつ、ポジショニングがそこまで良くないという理由から今回は見送りとしました。

二冠馬アーモンドアイは直行、ラッキーライラックとリリーノーブルは故障と、世代の最上位不在となった秋の前哨戦。

この間隙を縫って新たにスターダムにのしあがる上がり馬が現れるのか、はたまた春は強い3頭の後塵を廃した馬がここをステップに挑戦権を手にするのか、いずれにせよ混迷ムードが立ち込めてきた3歳牝馬戦線の新たな主役候補に名乗りをあげるのはどの馬となるのか?

ひと月後の本番に向け、しっかり注目して見届けたいものです。

<重賞展望_新潟記念(2018)>ポイントはパワー&スタミナ!

さて、早いもので今日から9月。

皆さん、今年の夏はどんな夏でしたか?

私はというと、ブログの方はちょっと休みがちになってしまいましたが、夏のローカル開催最終週ということで、夏の終わりの風物詩、新潟記念を展望してまいります。

それでは、前回の札幌記念同様、予想ポイントをひとつずつ洗うスタイルではじめさせていただきます。

◼️競走条件

国内では唯一となるワンターンの2000m。

そのためコースに占める直線部分の割合が多く、さらに基本的には平坦、かつ野芝100%のコースであることから、時計は速くなりがちで、東京競馬場より長い直線を有していながらも、追い込みに過度な期待は寄せられないコースとなります。

◼️天候・馬場状態

しかし、今回に関しては週中から降りつづく雨の影響が大きく出ており、先週時点で各馬直線は馬場が荒れていない外に進路を求めていました。

この傾向は明日も引きつづくと考えてしまうよく、さらに馬場の外側もキレイとはいいづらい状態になることを見越せば、平坦でも長い直線は、良馬場のときとは一変、底力が問われる馬場へと変貌を遂げるとみています。

◼️メンバー構成

登録時点ではフルゲート近い出走予定馬がいたものの、3歳世代を代表する1頭、ブラストワンピースの存在があるからか、最終的には13頭と、比較的落ち着いた印象を持つ頭数になりました。

それに、徹底した先行タイプもマイネルの2頭にセダブリランデスがここに加わるか?といったところで、これまた少ない頭数らしく緩いペースになりそうな構成であります。

◼️展開

ですが、ひとつ忘れてならないのがマイネルミラノがいること。

最近は年齢による衰えか、先行力には翳りがみえるものの、終いの決め手のなさを道中かなり早いタイミングから仕掛けていく戦法を取っており、ただでさえ先行する馬はペースを乱されることが予想され、そこにより一層の持続力が求められる馬場状態となれば、後方で脚を溜める差し・追い込み馬。

なかでも道悪を苦にしないパワーとスタミナのある馬に有利なレースとなることでしょう。

◼️印

では、ポイントを整理したところで印とまいりましょう。

繰りかえしになりますが、今回はパワーとスタミナを重視しています。

◎ 6枠8番 ストーンウェア

元々はマイルあたりを走っており、そのときは道悪での成績もあまり奮っていません。

しかしながら、注目したいのは3走前の福島民放杯で、このときも後方から最も長く脚を使い3着に食い込んできており、スタミナ面の裏づけはてきるほか、進路を確保しやすいであろう外枠もプラス材料。

瞬発力に特化した戦いでは部が悪いかもしれませんが、ハンデ的にも魅力あるここは狙い目だとおもいます。

◯ 4枠5番 メートルダール

決め手においてはメンバー随一であり、馬場が重たい時期の中日新聞杯を制していることを踏まえても評価はしないわけにはいきません。

それでも本命にしなかった理由は、明確な実績がある分、ハンデは背負うこと、それに道悪にどこまで対応てきるかが不透明な部分にあります。

▲ 1枠1番 ブラストワンピース

このレベルの馬が54kgで出走できるわけですから、普通に考えればいま時点でのオッズは当然といえますが、これもメートルダール同様渋った馬場でどうかと、500kgをはるかに超える大型馬でマークもきつくなるなか、この枠で立ち回ることができるかは不安であり、あっさり勝っても……、とおもいつつ単穴の評価に留めます。

△ 7枠10番 グリュイエール

今回同様道悪だったエプソムカップしかり、長期休養明けは順調なグリュイエール。

しかもエプソムカップより1kg斤量が減ることもまた魅力的。

それでも、これまでに名前をあげた馬に対し、ポジション的には守勢にまわることが予想されるため、最後に抜かれて馬券圏内を外すということは考慮すべきでしょう。

△ 5枠6番 メドウラーク

道悪適性については言うことなし!

けど、それゆえに七夕賞を勝ったことで背負わされるので、まあ買いはするけどこんなもんってところ。

☆ 4枠4番 ショウナンバッハ

今回穴に推すのはこの馬!

もとは2400m路線を使ってるようにスタミナも十分であること、道悪の影響で脚の速さよりも長さを求められることが予想されること。

さらにかつてはジャパンCで4着に入った実績がありながら53kgで出走できるのもチャンスといえばチャンス!

夏を締めくくる高配当に使者になるやも!?とおもう1頭です。

では、今日のところはこの辺で。

来週からは中央場所が戻ってくることですし、コンスタントに更新ができるよう頑張って競馬にも励みたいところです。